おはようございます。
先週からの続きです。米国で最も権威ある医学賞とされる「ラスカー賞」を受賞された、筑波大学の柳沢正史教授は、睡眠と覚醒に重要な働きをもつ神経ペプチド「オレキシン」を発見した有名な睡眠学者のひとりです。そして今年のノーベル賞候補にも挙げられている人物です。その柳沢先生の著作である、「世界最高の睡眠学が教える睡眠の正解」(ダイヤモンド社)から一部抜粋しながら、正しい睡眠について学び、本来の自分とよりよい明日を取り戻すためのヒントを紹介します。
まず柳沢先生は、一般的な睡眠に関する思い込みや誤解を正しています。「寝落ち」と「準備して寝る」のは全く違うといいます。理由はシンプルで、照明や音、体勢など、寝落ちは睡眠に適さない環境で眠ってしまうので、睡眠の質が下がってしまうからです。また、目を閉じて横になるだけでも効果があると言う人がいますが、これは間違いです。目を閉じているだけでは、睡眠の代わりにはならず、睡眠不足は解消されません。
一方で、「寝る子は育つ」というのは、本当だそうです。子供の成長ホルモンは深いノンレム睡眠時に分泌されるからです。大人でも慢性的な睡眠不足は代謝を悪化させ、肥満の原因になります。こちらは寝ないと確実に”育ってしまう”そうです。では、長すぎる睡眠は身体に良いのか、悪いのか、どうなのでしょう。寝すぎが悪いのではなく、寝すぎてしまう人はすでに体になんらか問題がある可能性が高いので、注意が必要とのことです。
寝具や環境も重要です。快適な寝具とエアコンの使用は睡眠の質に直結すると言います。睡眠中は無意識の体温調整が必要で、掛布団がないとそれが難しくなります。またエアコンを朝まで使うことを先生は推奨しています。電気代よりも睡眠の質の方が大切といいます。
22時~2時が睡眠のゴールデンタイムということを耳にしますが、これは都市伝説だそうです。人によって最適な睡眠時刻は違います。最初の数時間のノンレム睡眠も大事ですが、後半のレム睡眠も同じくらい重要といいます。結論としては夜の睡眠時間全体がゴールデンタイムです。
睡眠の質を上げるために最も大切なものとして、まず量をあげています。必要な時間をきちんと確保しなければ意味がないといいます。次に、悪化要因となるカフェイン、お酒、室温、光、音などをなるべく取り除くことと、可能なら睡眠計測デバイスなどを活用して、実際に睡眠の質を把握することも重要といいます。
睡眠中の夢は、主にレム睡眠中に見るといいます。夢を見ないというのは、覚えていないだけだそうです。記憶の整理は睡眠中に行われるので、脳は働き続けています。夢の録画については、研究段階では一部実現しています。MRIを用いた脳活動のイメージングで、夢の内容が推定できるそうです。夢の録画はもうSFの世界ではないのです。
良い睡眠とは、量と環境とリズムによって実現できます。自分に合った睡眠スタイルを見つけることが大切で、睡眠デバイスを活用して自分の睡眠をデータで理解することもおすすめです。電気代をケチって睡眠の質を落とすのは本末転倒で、人生を変えたければ、まずは「きちんと眠ること」から始めましょう。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

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