おはようございます。
イランとアメリカによるホルムズ海峡封鎖が、さらに長引きそうななか、石油業界にまた新たな異変が起きています。中東産油国の一角であるUAE(アラブ首長国連邦)がOPEC(石油輸出国機構)からの脱退を発表しました。UAEはその国名のとおり、アラビア半島の東南端に位置する7つの首長国からなる連邦国家で、首都はアブダビですが、最大都市としてドバイを擁し、急成長を続ける新興国です。人口は約1000万人ですが、その88%以上を外国人で占めており、石油のみならず、金融や運輸、そして観光など、中東・イスラム圏における経済のハブとして、グローバルな役割を果たしており、国際貿易と観光の重要拠点になっています。
中東の産油国としては第三位のUAEがOPECを脱退したことにより、今後さらに原油市場は流動化を加速すると見られており、当面は国際相場を下げる圧力になりそうです。OPECは長年サウジアラビアがリーダーシップを執り、原油の生産調整を加盟国に働きかけることで、国際価格の維持に寄与してきました。しかし、その中でUAEはサウジアラビアとは意見が衝突することも多く、今回のイラン戦争によって、原油の世界的ひっ迫と価格の乱高下に際し、OPECを離れて独自の立場で増産と輸出の強化を図ろうとしています。
UAEは、その最大都市ドバイに象徴されるように、石油資源を背景に急速な発展を遂げ、その国民一人当たりのGDPは日本と肩を並べる水準になっています。しかし、一方で脱石油時代に向けた準備を進めてきており、貿易、金融、観光、運送など経済の多角化を図ることで、GDPの約70%を非石油部門に期待できるところまで来ています。このあたりがサウジアラビアをはじめ、OPECの他の産油国とは事情が違っており、原油の国際相場に依存しない経済構造を構築してきた自負があるのだろうと思われます。
OPECの結束の乱れが、今後どの様に国際市場に影響を及ぼすのか、ホルムズ海峡の問題に加えて、原油価格と世界経済はますます不透明性を増してゆくことは間違いなく、私たちの日常にもさまざまな影響があることは必至です。原油価格と連動している、私たちの日々の光熱費、さらに運送費や包装資材、そして気になるガソリン価格への影響など、明日は私たちの暮らしへのインパクトという視点でこの問題、もうすこし掘り下げてみたいと思います。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

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