おはようございます。
スーパーやコンビニで見かけるパック牛乳には、広々とした高原に広がる緑のじゅうたんのような草地に、のんびりと暮らす牛たちののどかな風景が描かれており、まさに自然豊かな環境でのびのびと飼育されているイメージが定着していますが、日本の酪農の現実はそのイメージとはかけ離れているというのは、多くの消費者が認識していない事実なのです。日本のほとんどの牛たちは、草原の広がる牧場ではなく、牛舎と呼ばれる畜舎の狭いスペースに閉じ込められ、殆んど運動もできないまま、日々酪農家が準備した家畜飼料を与えられて生活しているというの現状です。与えられる飼料には、時に牧草を干したものも加えられますが、主食は配合飼料と呼ばれる大豆やコーンにビタミン、ミネラルなどの栄養を添加してつくられたカロリーの高い飼料で、効率的に消化吸収できるため、早く大きく太らせることができ、たくさんのミルクを出せる体型をつくることを最優先に設計されているのです。その結果、牛たちは運動不足も加味されて体重が500キロを超える大きな体型となり、毎日100リットル近いミルクを生み出す、効率の良いミルク製造マシンに仕立てられているのです。
一方で、私たちがサステナを製造しているニュージーランドの酪農は、完全放牧酪農とも呼ばれており、配合飼料などは使わず、100%牧草だけで飼育するスタイルを貫いています。したがって牛たちは、広大な牧草地で毎日草を食みながら新しい草地を求めて日々移動しながら生活しています。酪農家は牧草地に仕切りをつくって、毎日場所を変えながら牛たちが新鮮な牧草を食べれらるように工夫をしていますが、牛たちもバカではないので区画から区画へ自分たちで移動してゆきますし、それが良い運動として日々の日課になっているようです。さらに驚くのは、1日2回の搾乳時間になると、牛たちは自ら搾乳場を目指して集まってきて、とても行儀よく1列になって搾乳場に入って行きます。そして乳房に溜まったミルクを絞ってもらってスッキリすると、また銘々に牧草地に戻って行くのです。羊飼いのように牧羊犬を使って追ったり、牛に大声で命令する必要もないのです。
放牧酪農で飼育された牛たちは、とても健康です。ホルスタインと呼ばれる白黒ぶちの牛がいますが、日本では500キロを超える大型の牛という認識ですが、ニュージーランドのホルスタインは400キロほどしかなく、とてもスマートな印象を受けます。足腰は筋肉質で日々の運動量がそれをつくっているのだとわかります。人間と同様にメタボな牛は不健康であり、病気になりやすく寿命も短いといいます。私たちの健康を守るために作られるサステナは、やはり健康な牛からとれたミルクがベースでなければなりません。それが私たちの放牧酪農にこだわる最大の理由です。
放牧酪農、100%牧草飼育による酪農は、残念ながらニュージーランド、オーストラリアの一部でしか実践されておらず、酪農国と呼ばれるヨーロッパ諸国や、北米、日本もほとんどが畜舎飼いになっています。もちろん畜舎飼いでも牧草を餌として与えているところはまだ良心的ですが、近代酪農とも称される効率を最優先した酪農業では、牛の健康は二の次とされ、寿命が20年といわれる乳牛たちも、不健康な生活の末に病気になる前に、予防的にと殺され最後は食肉として出荷される運命なのです。肉牛は仕方ないとしても、乳牛も5~6年という非常に短い期間、目いっぱい働かされ人間にその一生を捧げているというのが実態なのです。産業として酪農業も効率を求められるのは、致しかたない面ではありますが、しかし放牧酪農は、こうした近代酪農のさまざまな問題点を一気に解決できる可能性があると考えており、古くて新しい放牧酪農に今後もっともっと注目が集まるべきと考えています。
放牧酪農の魅力について、明日は近代酪農との比較において、さらに詳しくお話して行きたいと思います。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

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