おはようございます。
アベノミクス以来継続されてきた日本政府の極端な金融緩和政策によって、ドル円の為替はこの間ずっと円安方向に誘導され、輸出企業を中心に日本企業の業績は為替に下支えされる形で好調を維持してきました。その効果が日本株の上昇にもつながっていると考えられ、日経平均は30年ぶりに3万円台を回復し、過去のバブル期を超えて4万円に近づきました。そしてこのアベノミクスからの大規模金融緩和政策がようやく出口戦略を模索し、日銀が金利の引き締め(利上げ)に転じていることが、今般の株式市場、為替市場の混乱を引き起こしている一因であることは確かです。
しかしながら、円金利はまだまだ低く、ドル金利に比べれば3%近くの開きがあるにも関わらず、なぜ今回のような株価の暴落や10%を超える為替の変動を招いたのでしょうか。それが相場取引の特徴と言ってしまえばそうかも知れませんが、やはり投資家たちの思惑が大きく動いているのだと専門家は指摘しています。その最大の原因と考えられるのが円キャリー取引の実態であるとされています。円キャリー取引と言っても一般人には聞きなれない言葉です。私も専門家ではないので、正確に説明できる自信はありませんが、要は金利の安い円で資金を調達し、これを金利の高いドル建てのリスク資産で運用するという投資モデルとされています。つまり、金利の安い円を使ってドル資産を買い、その金利差、為替差を利益とする取引なので、結果的に大量の円が売られ、ドルが買われることになり円安ドル高が進行することになるという構図です。
ところが、日銀の利上げへの政策転換と、ほぼ同時に打ち出された米国FRBのドル利下げ方針が、こうした円キャリー取引の背景条件を大きく変えてしまったため、多くの投資家が円キャリー取引を解消する動きが一気に加速したと言います。結果的に大量のドルが売られ返済のために円が買い戻されることになり、ドル円の為替相場が20円近く円高方向に動いたということです。そしてこれに反応する形で、株式市場も米国景気の後退、そしてその流れを受けて日本株も大きく下げる結果になりました。現時点では円キャリー取引の残高はほぼ解消していると言われていますが、しかしながら日米の金利差は今後も縮小する方向で瞬くは推移すると見られ、為替相場は不安定ながらも、円高ドル安のトレンドが続くと予想されています。
日本は貿易立国と言われ、日本経済は輸出型の産業構造の上に成り立っていますから、やはり円高ドル安は企業業績にはブレーキになると一般的には考えられています。しかしながら、過去の日本経済は1ドル100円を切るような円高にあっても成長できる強さを備えていたわけで、それが日本経済の原動力になっていた時代でした。日本の強みは低価格競争でなく、高い品質と信頼性を兼ね備えたモノづくりにあったと思いますし、そのプライドは今でも変わらないはずです。コスト削減努力は必要ですが、安さの追求は日本のお家芸ではない方向です。デフレ経済によって日本人の感覚が価格に過敏になりすぎていることを危惧します。高品質で信頼性の高い製品やサービスをリーズナブルな価格で提供すること、これが日本らしい日本にしかできない方向性ではと考えます。
そんな時代だからこそ、私たちも免疫ミルク「サステナ」を通じて、できるだけ高品質で信頼のおける製品とサービスの提供を心掛けたいですね。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

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