NO.357 4月28日【火】=再生医療最先端=

おはようございます。

マウスiPS細胞が発表されて20年、2012年の山中伸弥博士のノーベル賞受賞を経て、その研究はついに再生医療製品の実用化へと大きく進歩してきました。昨年の関西万博においても、iPS細胞を使った人工心臓の展示は大きな話題を呼びましたが、ついに心筋シートなる医療製品が承認され、医療の現場での利用が進んでいます。開発したのは大阪大学発のベンチャー「クオリプス」で、虚血性心筋症による重症心不全の治療に使用されているとのことです。また、医薬品企業の「住友ファーマ」は、脳内の神経物質ドーパミンを出す神経細胞を、iPS細胞を使用して再生し、患者の脳に移植する医療製品を開発、こちらも条件付きで厚労省の承認が下り、現場での利用が進んでいます。

iPS細胞を利用した再生医療については、当初から期待が膨らむ一方、安全性に対する懸念材料も指摘されていました。その代表例がiPS細胞由来の組織のがん化の可能性です。組織を移植する際に未分化のiPS細胞が残っているとがん化の恐れがあるといいます。移植した細胞は患者本人のものなので拒絶反応は起きにくいとされていますが、実際に拒絶反応をおこしていないかを慎重にチェックする必要もあります。こうした懸念や問題についても、京都大学をはじめ多くの大学、研究機関が課題と向き合いながら成果を挙げてきています。

今回、重症心不全とパーキンソン病への利用が承認にこぎつけましたが、他の多くの病気に対する再生医療応用研究も着実に進んでいるといいます。理研などがすすめる加齢黄斑変性への応用、京都大学はⅠ型糖尿病と再生不良性貧血、そして慶応大学では外傷性脊髄損傷、さらに大阪大学などによる角膜上皮幹細胞欠損症など、さまざまな疾患の治療にむけた臨床研究が進んでいます。

また、がん治療への応用も期待されています。iPS細胞からがんを攻撃するナチュラルキラーT細胞(NKT)をつくり、頭頸部がん患者に投与する臨床試験が千葉大学病院で行われ一定の効果が認められたそうです。国立がん研究センターでは、卵巣がんへの治療応用も進んでいるそうで、さまざまながん治療への挑戦が続いています。

iPS細胞由来製品の医療分野での活用が、今後ますます広がってゆくと思われますが、多くの難病に苦悩する人々にとって、本当に安全で有効な医療として確立されてゆくことを期待したいですね。その一方で私たちは、敬愛する野本先生が教える、生体防御の考えを実践し、「病気になるまえに病気にならない体づくり」を、日々心掛けることこそが、私たちにできる 最も大切なことであると考えます。

今日もサステナ飲んで頑張りましょう。

よろしくお願いします。

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