おはようございます。
世界が注目する米国の大統領選挙はいよいよ11月5日の投開票日を迎え、まさに現在その決着の時を迎えようとしています。日本とは首都ワシントンDCで14時間の時差がありますので、現地は5日の夜を迎えたところですが、これから開票が進み早ければ6日の未明には大勢が判明するかも知れません。しかしながら、最後まで僅差での接戦が繰り広げられてきましたので、場合によっては決着にかなりの時間がかかるかも知れないという予想もあります。いずれにせよ米国の新しい大統領が、果たしてトランプ氏の再選となるのか、あるいはハリス氏が初の女性大統領として歴史に名を刻むのか、世界が固唾をのんで見守る一大イベントになっています。
そもそも大統領選挙というのは、日本にはない選挙システムであり、国民の直接投票によって国の元首を選ぶという仕組みは、私たちには経験がないのでピンとこない点も多いと思います。日本でも衆議院議員選挙が先ごろ行われ、来週には総理大臣を選ぶ首班指名選挙が国会議員の投票によって行われますが、これは私たち国民が選挙で選んだ国会議員が、さらに互選によって総理大臣を選ぶという間接選挙制度と言われています。では米国の大統領選挙は、どのような仕組みになっているのか今一度確認してみたいと思います。
まず米国の二大政党制は、建国初期の連邦派と反連邦派による政治立からスタートしており、現在の民主党と共和党という形になるまで紆余曲折はあるものの、リベラルと保守、東部・西海岸の大都市と中部・南部の農業地帯、黒人・マイノリティーと白人といった、主義主張の異なるグループを代表する典型的な二大政党制が確立されています。そしてその両政党が4年ごとに政権を担う大統領の座を争って選挙が行われる仕組みです。国民が直接投票し候補者の中から大統領を選ぶのですが、正確には50州の週ごとに決められた選挙人を投票によって選び、その選挙人が最終的に大統領を選ぶという間接選挙の形をとっています。
50州にはその上下院議員の議席と同じ数の選挙人が振り分けられており、総数は535議席ありますので、選挙人は535人です。これにワシントンの選挙人3人を加え538人が選挙人の総数となっています。そしてこの選挙人が12月17日に投票を行い、新しい大統領が決まる仕組みです。そしてこの選挙人はあらかじめ各党が指名して名簿が作成されており、538人の過半数である270人以上を獲得した候補が新大統領に選ばれることになります。ただし、5日の大統領選挙の結果は州ごとに集計され、最も得票数の多かった候補がその州の選挙人すべてを総取りするというルールになっているのです。(メーン州、ネブラスカ州を除く)その結果、州ごとに民主党、共和党の陣取り合戦の様相を呈しており、どちらが過半数の270人に達するかを競う選挙戦となるわけです。例えば最も選挙人が多いカリフォルニア州で、ハリス氏がたった1票でも多く得票し勝利すれば、州の選挙人54人を総取りできるというわけです。
多くの州では過去の選挙で、必ず民主党が勝つ州、必ず共和党が勝利する州というのがほぼ決まっていると言われますが、一方で選挙ごとに勝敗が変わる州が7州あります。これが激戦地域と呼ばれる州で、両政党の勢力が拮抗しているため、この7州での勝敗が選挙人の数を左右し、大統領選の結果を決めると言います。それがペンシルヴェニア州、ノースカロライナ州、ジョージア州、ミシガン州、ウィスコンシン州、アリゾナ州、ネヴァダ州です。この辺りに着目して、果たしてトランプ氏なのかハリス氏なのかその行方を見守りたいと思います。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

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