おはようございます。
1959年に大きな災害をもたらした伊勢湾台風と同等クラスの、超大型台風と言われる10号は、現在九州の西岸を北上中で、時速15キロという自転車並みのスピードで進んでおり、暴風圏に入った鹿児島や熊本では、50メートルを超える強風も観測されています。中心気圧が935ヘクトパスカルと非常に強い勢力を保ったまま、今後東に進路を変え、まさに日本列島を縦断するルートをとると予想されています。
50メートルを超える猛烈な風で、木々や家屋、建造物に大きなダメージを与えながら、その強い勢力を維持しながらゆっくりとしたスピードで進む台風10号は、その風だけでなく雨量もけた外れの数値を示しており、しかも台風の中心から1000キロ以上も離れた地域にまで、大雨を降らせる非常に強大なパワーを持った台風と言えます。台風の中心が九州にある時点で、すでに関西はもちろん、東海・関東・東北にいたる地域に多大な量の雨を降らせるこの台風は、やはり過去に例のない特徴と言えますが、その原因は台風の勢力だけはないと言われています。
台風が引き金になって、結局海水面温度が異常に高い日本の南近海から、多量の水蒸気が台風の引き起こす南風によって、広く日本の太平洋岸に流れ込んでおり、これが陸地にぶつかることで雲となり各地に大雨を降らせている構図が見えてきます。四国、近畿、東海、関東、東北と広い範囲にこうした雨雲が発生し続け、長期間にわたって大量の雨が降り続くことになっています。
けた外れの雨量となるもう一つの理由としては、台風のスピードの遅さがあります。通常日本に接近する台風は、太平洋高気圧の縁に沿う形で、北上し、日本付近で偏西風とぶつかり、東へ大きくカーブするのですが、今回の10号は、日本のはるか南海上にあった寒冷渦に引き寄せられる形で太平洋高気圧の縁から、外れてしまい予想よりずっと西へルートが変わったと言われています。その後寒冷渦は消滅し、牽引するものがなくなった結果、迷走しノロノロとした速度で、九州に接近しています。さらに悪いことに今年は偏西風が日本付近では北に蛇行しているため、日本列島に接近した後も、けん引する偏西風が遠いため、スピードが上がらないまま日本の上空を長時間にわたってウロウロすることになりそうです。これが各地の雨量をけた外れに多量にしている理由です。
いずれにせよ、台風10号は今週から来週にかけて日本を縦断するルートで、各地に激しい雨風をもたらすと予想されています。災害に対して私たちにできることは、備えを万全にするしか対策はありません。過去に例のない超大型台風と言われる10号の接近、上陸に対しては、不要不急の外出を避け、台風情報に注意を払いながら、早めの危険回避行動に努めるしかありません。防災用品の準備に、ぜひサステナも加えておくとよいと思います。
台風接近に備え、今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。


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