NO.420 9月11日【金】=フードデリバリー業界の現実=

おはようございます。
昨日からの続きです。コロナ禍期間を経て8千億円市場に急拡大したフードデリバリー業界ですが、その実態は、過当競争が進むなかで「Wolt」や「menu」など、大手の撤退が相次いでおり、今まさに業界再編にむけた淘汰が始まっていると言えます。最大手の「Uber Eats」と2位の「出前館」が熾烈なシェア争いを繰り広げるなか、手数料・サービス料ゼロを謳い、店舗と同じ価格でお届けしますという戦略で、一気に顧客を獲得しつつある「Rocket Now」が昨年登場し、三つ巴の大乱戦に突入しています。

昨日も述べた通り、日本のフードデリバリー市場は、海外とは環境が大きく違うため、独自の戦略が必要で、さらに物価が高騰するなか消費者の節約マインドも加わり、非常に収益を確保しづらい業界になっているといいます。新参のRocketNowは、当初から赤字覚悟のシェア獲得戦略を取っていると言われ、2位の出前館でさえ7年連続の赤字経営に苦しんでいます。1位のUber Eatsは、グローバルな経営戦略と、タクシー配車など食品以外の分野でもサービスを拡大しており、フードデリバリー単独での収益は公開されていませんが、おそらく厳しい経営環境は変わらないと思われます。

収入源となる利用者の手数料を下げたり、無料化することで集客を進めてゆくことは、一方で加盟店となる飲食店の手数料にしわ寄せがいくことになりますが、そこも平均で38%とほぼ限界点に達しています。あとは配達員の報酬を削るか、システムの運用コストをさらに効率化するかしか方法がない状況です。配達員の確保は、他業界と同様に人手不足で、残念ながら十分な状況ではなく、現状レベルを維持するのが精一杯といえます。

淘汰フェーズに入った、フードデリバリー業界では、生き残るためにはシステムの効率化が最大の課題であり、そのためにはシェアの拡大による規模のメリットを追求するか、Uber Eatsのようにシステムをフードデリバリー以外のサービス事業と共通のプラットホーム化することで効率化を狙うなど、さまざまな工夫が求められています。AI技術の進歩もシステムのさらなる効率化に寄与すると期待されていますが、最後は利用者の利便性とサービスに対する満足度がしっかりと担保されなければ、どんなサービスも生き残って行けない厳しい時代であるということ、私たちの業界も同じであると肝に銘じたいと思います。

今日も一日頑張ってゆきましょう。
よろしくお願いします。

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