おはようございます。
トランプ関税に米連邦最高裁が違憲との判決を下してからちょうど1週間になりますが、トランプ政権はすぐさま別の法律を根拠とした新たな関税を発表したことは、先日もお伝えしました。トランプ政権の看板政策が真っ向から否定され、支持率も低下が止まらないなか、11月の中間選挙に向けてかなり焦りが目立つトランプ大統領ですが、高市総理が来月訪米し、日米の首脳会談で安全保障と経済についてどこまで具体的な議論がなされるのか、非常に重要な局面であることは間違いありません。
なかでも、5500億ドルの対米投資は、昨年の関税交渉の経緯で日本が米国に差し出した約束手形になっていますが、相互関税という前提がなくなった現在も日本としては合意を反故にせず、約束通りに実行する方向で進んでいます。第一弾として発表されたのは、ガス火力発電、原油積み出し港、人工ダイヤモンド製造の拠点整備事業です。その投資額は360億ドル(約5.6兆円)に達すると言われており、参画する日本企業は数十社に上ります。こうした対米投資は、今後の日本企業の業績拡大につながる可能性があり、日本の技術力を生かす形で、中国依存の軽減に役立つと期待されています。
ソフトバンクグループなど20社が参画する、オハイオ州でのガス火力発電は、主にAIデータセンターへの電力供給で重要性が高く、関連分野への成長が期待されています。また、商船三井、日本製鉄などが参画する原油積み出しのための輸出施設の整備は、日本企業が米国で収益を獲得するきっかけになり得ると専門家は分析しています。そして朝日ダイヤモンド工業、ノリタケなどが参画するとみられる人工ダイヤモンド製造事業は、自動車や航空機の部品、半導体製造などに不可欠な分野です。研磨や切削用途の工業用ダイヤモンドは、中国が世界シェアの90%程度を握っていると言われ、その依存度を下げるためにも、重要な戦略分野とされています。
対米投資によって、日米の互恵関係がさらに強化される方向で運用され、その成果が日本の経済戦略にとって重要なサプライチェーンの安定、強化につながるのであれば、中国に対する経済安全保障にも大きく貢献できる事業になると期待します。ただし、組する相手が予測不能なトランプ氏であるという点が、最大のリスクになることを肝に銘じるべきであり、その調整役を担うのが今回の高市総理の大きな使命でもあると思います。3月の日米首脳会談にぜひ期待しましょう。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

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