おはようございます。
TVのCMで牛乳に含まれる機能性成分として、ペプチドというのを良く耳にするようになりました。ペプチドとは、アミノ酸が数個から数十個つながった物質で、タンパク質が消化分解される途中で発生する物質と理解されています。したがって、牛乳だけでなく、肉や魚、大豆製品などタンパク質を含む食品を摂取すれば、必ず胃や腸で消化酵素によって分解される過程で出てくる物質なのです。そしてこのペプチドには、タンパク質同様にアミノ酸がつながったものですから、その構成するアミノ酸によって、また何百万通りもの種類が存在することになります。このタンパク質の切れ端のようなペプチドが、いま注目されているのは、特定のペプチドが私たちのカラダの中で、さまざまな生理作用を制御したりあるいは促進したりと、まるで調整役のように働いていることがわかり、これを機能性素材として活用しようというブームです。
そしてこのブームは、サプリメントなどの食品分野に限らず、化粧品や医薬品の分野でも研究が盛んに行われています。タンパク質の分解によって発生するので、その由来によってさまざまな名前が付けられていますが、大豆ペプチドとかコラーゲンペプチド、乳ペプチドなどと呼ばれることもありますし、食品の成分表示などでは、乳たんぱく分解物とか、大豆タンパク分解物などと表示されていることもあります。まさに、タンパク質が消化分解されてより小さな単位になり、吸収もされやすい特徴があります。
そして本題の牛乳由来のペプチドですが、健康食品として利用されているのは、アミノ酸が数個程度の比較的小さい物質で、アミノ酸の数によって、ジペプチド(2個)トリペプチド(3個)オリゴペプチド(10個以下)ポリペプチド(70個まで)などと呼ばれています。さらに大きくなるとそこはタンパク質と呼ばれる領域になり、ペプチドとはタンパク質の分解途中に発生する切れ端と考えればわかりやすいと思います。そして今回注目したのは、乳タンパク由来のペプチドです。森永乳業のトリペプチドMKPというペプチドは、血圧を下げる効果が確認されていますし、明治のカゼインペプチド(CPP)はカルシウムやミネラルの吸収を助けて骨を強くする効果があるとされています。雪印のMBPなども乳たんぱく由来の物質として、骨の形成に関与し骨密度を上げる効果が確認されています。
こうした乳由来のペプチド成分が、私たちのカラダのさまざまな場所で生理作用を発揮していることが確認され、そのペプチドを人為的に抽出したり、あるいは生成したりすることで、機能性成分として開発され、また多くの商品に採用されていますが、どの製品においても、その含有量は一製品あたりで見ると、数マイクログラムから数ミリグラムといったレベルで、ごく微量でも一定の効果があることがわかります。つまり結論として何が言いたいかというと、こうしたペプチドを成分とする製品は、そのペプチドが食品に含まれるたんぱく質が由来である限り、その由来となる食品を日々私たちは、通常の食生活で口にしているのであれば、必ず私たちの胃腸で消化される過程で、ペプチドとして発生し吸収され、体内のさまざまな場所において活躍してくれていると考えられるということです。つまりバランスのとれた食事のなかで、牛乳はもちろん、肉魚、野菜などを食べていれば、その消化分解の過程で、必要なペプチドが発生して、吸収もできていると考えてよいのではということです。
こうしたペプチド含有製品を否定するものではありませんが、ことさらに高額の製品を求めて摂取しなくても、バランスの取れた食事を心がけていれば、事足りているのではとも思います。我田引水ではありますが、サステナとMPCを毎日飲んでいるなら、それで充分ということになります。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

コメント
ペプチドのお話は重要ですね
わたしは、コラーゲンの開発販売に携わった事がありますが、その時の知識として、アミノ酸が、ジペプチドとトリペプチドに細かく分解されると、小腸からトランスポートで直接吸収されることを知りました。
身体の中の神秘ですが、どんどん解明されて、サステナの重要性ももっと世に広がることを楽しみにします。