NO.265 10月22日【水】=初の女性総理誕生=

おはようございます。
第104代内閣総理大臣に、自民党の高市早苗総裁が選出されました。7月の参院選後衆参両院で過半数割れとなった自公連立政権は、石破総理の責任問題となり、石破氏は総裁辞任に追い込まれました。1年経たずに再び総裁を選び直すことになった自民党は、国民を置き去りに3カ月に及ぶ政治空白をもたらすことになりますが、総裁選の結果は大方の予想を裏切る大逆転劇で、高市早苗氏が自民党初の女性総裁として選出されました。この逆転劇により、政局はさらに混迷を深めることになります。四半世紀つづいた自公連立政権が終焉を迎えたのです。もちろん公明党の連立離脱は高市氏だけが理由ではありませんが、政治と金問題に加え、相変わらずの派閥の論理に辟易し、民意を解さない自民党と一緒に沈没するくらいなら、下野しても支持者の声を尊重すべきと考えたのだろうと思われます。

公明党の離脱によって、党の総裁を挿げ替えたのに、新総裁が総理になれない可能性が浮上し、高市氏はもちろん自民党の重鎮たちも一時は大慌てしたようです。当の高市氏も公明党の変化を読み切れなかったようで、そこからはご本人も述べられているとおり、自らの力で必死にそして地道に票集めに奔走し、最終的に維新との連携にこぎつけたようです。総裁選ではやはり派閥の力学がうかがえる面が目立ちましたが、自公連立の解消以降、維新との連携を結実させる過程においては、党内の長老たちの影響力に依存することなく、自らの熱意と実行力で、あきらめずに努力をつづけ、総理大臣の地位を勝ち取ったのだと思います。

公明党の離脱は想定外であったとしても、少数与党であることは確定していたことで、政権安定のためには引き続き公明党以外の野党との連携は必要で、国民民主や維新との連立も視野にいれた協議は水面下でもあったのだろうと思われます。それが公明党の離脱により、野党側も立憲民主を軸に政権交代の可能性が生まれ、各党間の交渉が水面下ではなく表舞台に引きずり出されることになったといえます。メディアもこぞって各党の党首に番組出演させ、その交渉劇を日々報道し続けました。多くの国民が連日の政治ショーにくぎ付けになったのだろうと思います。

結果は、自民党高市新総裁と維新の吉村代表が、新しい内閣総理大臣と新たな連立内閣の立役者となりましたが、このような新政権の誕生は、おそらく過去にも例がない新しいスタイルとして歴史に残るだろうと思います。連立政権に至るまでの各党の政策内容の相違がしっかりと比較され、さらに交渉における駆け引きや、譲れない条件、落としどころなど、過去の政治手法ではほぼ密室で行われることが多かった内容が、テレビ新聞だけでなく、SNSや動画配信によって白日の下に晒されるようになったことは、非常に大きな変革であったと思います。もちろんこうした情報にはフェイクの部分や誹謗中傷なども同時に紛れ込むリスクはありますが、国民の政治に対する関心を高める効果は大いにあっただろうと思います。

自民・維新という新しい連立で、高市政権がどのような政策をこれから実現してゆくのか、国民が求める物価高対策、経済の再興、賃金の引上げ、社会保障制度の改革、少子高齢化対策、安全保障政策など、解決すべき課題は山積みですが、スピード感を持ちながらも、ひとつひとつ丁寧に議論し解決を図って行く政治を期待したいですね。これまでのように国会で与野党が議論をしても、重箱の隅をつつくような質問に、これをはぐらかすような答弁を繰り返すだけの茶番劇には、国民は辟易していると思います。政策本位で、与党も野党も真に国民の求める国造り、法案の作成に真剣に取り組む姿を見せて欲しいと思います。初の女性総理としてもてはやされている面はありますが、日本のトップとして何を成すのかは、性別には関係ないことであると思います。その行動と実績によって日本の歴史に名を残す総理になってほしいですね。

今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

コメント

  1. ピンピンキラリ塩谷勇人 より:

    G7の中で、最後の女性総理誕生にならないようにと思ってましたが、アメリカ、フランスより先に5番目に誕生されて、ほっとしました。

    公明党から維新にかわり、高市総理になったからには、失われた30年にストップがかかり、前に進むことが期待できます。

    右左は関係なく、日本を良くしようとしてくれる政治を大いに期待します。

    宮城県民は、今週の知事選にも大いに関心を抱いています。20年体制に待ったがかかるか、県民がとわれています。この選挙は、日本からも注目されている選挙です。

    日本の将来がかかっているといっても過言ではないと思ってます。