おはようございます。
2024年に生まれた子供の数、出生数が発表されましたが、とうとう70万人を割り込みました。厚労省のまとめによれば、統計開始以降初めてとなる、68万6061人で、前年比でも4.1万人(約6%)全都道府県で減少していると言います。現時点で、政府の想定より15年以上早いペースで人口が減少しており、ますます少子高齢化、人口減少に拍車がかかっている状況です。
出生数の減少により、合計特殊出生率も過去最低を更新する1.15となり、若年、女性人口の減少や晩婚化、晩産化によって、急速な少子化にまったく歯止めがかかっていない状況と分析されています。合計特殊出生率とは、15~49歳までの全女性の年齢別出生率を合計した人口統計の指標で、一人の女性が一生の間に出産する子供の人数とされています。この指標が人口置換水準と言われる【2.07】を下回るとその国及び地域の次世代の人口が自然減少すると言われています。日本の人口はその水準を大幅に下回っている状況で、この先崖を転がり落ちるように人口が減少してゆくというフェーズにあります。
世界を見ても多くの先進国が水準である2.0を切って、減少傾向にありますが、1.5を切ると超少子化とされ、日本のように1.3未満となると、さらに深刻な非常事態として捉えるレベルになります。少子化が急激に進むことで、労働力や経済力の低下を招くほか、現役世代が支える構図の社会保障制度の維持が困難になり、社会全体の活力を低下させる結果をまねくからです。いままさに、年金制度改革が国会で議論され、基礎年金の底上げが法案に盛り込まれましたが、実行されるかどうかは2029年に判断するとのことで、4年先の話になっています。果たしてそんな悠長なお話で、政府の見立てより15年も早く進んでいる少子化人口減少に対応できるのでしょうか。
宇宙も含めて全地球という視点から見れば、81億人まで膨れ上がった人間社会を支え切れずに、資源や環境がどんどん浪費され破壊されている元凶が、少子化によって止められるのであれば、長い目で見て悪いことではないのかもしれません。しかしながら、世界の中でもインドや中国などアジア圏、およびアフリカでの増加が著しく、一方で欧米などの先進国では減少しており、国と地域によってまばらな状態が続いています。しかし全体で見れば、まだまだ世界人口はスピードは落ちているものの増加の最中で、2080年には100億人を突破し、104億人あたりで収束するという観測もあります。
非常に単純な計算ですが、世界の陸地面積と人口との対比で考えれば、日本は世界の0.25%の陸地に、世界の1.5%の人口が現在暮らしているということで、人口密度から行けば、世界平均の6倍の密度で生活が成り立っていると言えます。もちろん、気候や地形などを全く考慮していないので、現実的にはもっと多くの要素を勘案するべきと思いますが、それでも工夫をすれば、100億人くらいの人間が日本の生活水準を維持しながら、地球という世界で十分に暮らせる方法はあるということではないかと思います。しかしそのためには、やはり国や民族や宗教、イデオロギーといった壁を越えて、人類が共に協力し、協調できる関係の構築が前提であり、現在のように経済的にもまた知性的にも大きな格差が存在する中で、分断が進んでしまうと、その先は紛争と戦争による世界の破滅しか見えてこないと思います。
究極には、経済による富と知性に基づく知識を、一部の集団や組織、あるいは地域で独占したり、隠蔽することなく、一定のルールは必要でしょうが、人類全体で共有し、共に発展できる共存共栄の社会を目指す必要があると思います。しかしながら、現在の世界の向かう先はその全く逆の方向にあるのではと危惧します。
今日も一日サステナ飲んでがんばりましょう。
よろしくお願いします。

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