NO.167 4月2日【水】=専制国家アメリカ②=

おはようございます。

昨日からの続きです。世界はいま、専制国家、権威主義国家と言った、国民市民の権利が制限されたり、基本的人権がきちんと保障されない、独裁的な権力によって統治されている国と地域が急速に増えているという現状についてお話しました。世界人口79億人のうち、7割を超える人々がこうした人権が無視されかねない環境下に暮らさざるを得ない状況におかれている事実を、しっかりと認識する必要があると思います。

そして、私たちの生活に大きな影響を及ぼす国、日本にとっては唯一の同盟国であるアメリカが、トランプという人物の登場によってその基本的なスタンスを変えようとしています。自由な民主主義というイデオロギーを世界に広める旗頭としてリーダーシップをとってきたアメリカが、まるで専制国家のような行動、発信を繰り返しています。大統領に就任してまだ3カ月も経過ていませんが、この間トランプ氏は、世界経済というフィールドで大きな戦争をはじめようとしています。まさに経済世界大戦です。さらに、グリーンランドやカナダ、メキシコをターゲットに領土の拡大にも動き出しています。

そして一方では、気候変動や環境問題と言った、人類共通の課題に取り組もうとする世界的な枠組みをことごとく否定し、そして破壊しています。人種や性的マイノリティー(少数派)に対する人権や配慮も必要ないとして全く否定する施策をすすめています。そしてとうとう自身の3期目を実現するために、憲法すら変えようとしています。大統領令という議会を経ずに実行できる魔法の杖を使って、まさにやりたい放題の独裁者にならんとしているように見えます。これはもはや民主政治とは言えず、独裁政治でしかありません。ロシアのプーチン大統領、中国の習近平主席と大差ないように見えます。アメリカはもはや民主主義を自ら否定し、専制国家にならんとしているのではと思わざるを得ない状況です。

では、同盟国である日本はこれからアメリカに対して、そして世界においてどのように振る舞うべきなのでしょうか。日本は過去の大戦によって国土のほとんどを消失し最後は原爆という人類史上最悪の屈辱を経験し、そこから自らの反省も含めて人権や平和の大切さを身をもって学んできた国民であると思います。そしてその大きな痛手から今日まで経済的にもイデオロギー的にも目覚ましい成長と発展を続け、世界の大国の仲間入りをするに至っています。日本人をしてその成長発展を可能にした原動力は何だったのか、そこに日本がこれから世界で如何に振る舞い、世界の平和と安定に独自の貢献を果たして行くヒントがあるように思います。

私は、日本人のもつ和の心ではないかと思っています。調和、平和、融和、親和、柔和・・・ 和を含む言葉はさまざまですが、やわらぐ、なごむといった表現にある通り、穏やかで心地のよい状況、環境、状態を私たちは尊び、大切にする文化があります。それには争いや妬み、誹りと言った、まさに和とは対極にあるものをできる限り排除し、生じさせないことが大切なのだと思います。競争も含めて出来るだけ争いの少ない世界、分断や差別、偏見、格差などが生じにくい社会、それが日本人の考える「和」の世界観であると思います。高度成長時代、日本は1億総中流社会と言われていました。皆が程よく豊かで、程よく幸せ、そんな社会が平和で安心な世界を実現してくれるのではと思います。和の心と、ほどほどに満足できる中庸の精神は、日本人の精神構造の根底にあるもので、これを日本独自の文化とともに世界に発信してゆければ、大きな貢献になると信じたいですね。

今日も一日頑張って行きましょう。

よろしくお願いします。

コメント

  1. 中川原雅夫 より:

    lets Shake hand さぁ握手をしましょう
    和の国の日本からの提案です。日本は瑞穂の国で和の精神を重んじる国です。
    ロシアの国民も愛する人への支援は必ず実行すると信じます。日本国民が立ち上がりロシア国民に呼びかけ
    ウクライナの支援を呼び掛けて行きたいと思います。国民が立ち上がるべきです。
    それはshake handの言葉だけで握手して輪を広げるのです。
    全世界の人とその共通の思いをshake handで輪を作って
    共通の救いを差し伸べる方法で世の中を動かす事が可能だと思います。
    2日間の大谷社長のコメントで強く感じます。何にも出来なくても思いはさぁ握手をしましょう(lets shake hand)。