おはようごさいます。
大接戦との予想に反して、トランプ氏が激戦州と言われた7州のうちペンシルヴェニア、ノースカロライナ、ジョージア、ウィスコンシンと4州で早々と勝利をおさめ、結果としては圧勝とも言える強さで、大統領再選を確実にしています。米国の有権者の多くは、現在の民主党政権への不満、物価高など経済的な生活困窮と格差社会への不安などに対して、これを変えて欲しい、流れを止めて欲しいと言った悲痛ともとれる訴えをトランプ氏への期待に乗せて投票につなげたのではと考えます。やはりその根底には過去4年間のバイデン政権への失望感が非常に大きく、それを引継ぐ形で交代するハリス氏には全く新しい希望を見いだせずに、初の女性という期待は一部にあったものの、具体的な変化をイメージできるような政策面での力強さを、有権者はハリス氏に感じることが出来なかったのだと考えます。
すでに世界はもしトラ、ほぼトラという事態を想定して、どちらに転んでも対応できるように準備を進めてきてはいますが、しかしながらトランプ氏の公約には、ウクライナ戦争を24時間以内に終わらせるや、輸入関税を10%以上、対中国は60%引き上げるなど、現実離れした政策も多く、果たしてどのようにその公約を実現してゆくのか、特に外交面では相手があるだけに、米国だけの意図では進まない部分も多いため、まさにこれからのトランプ政権が、いったいどのように運営されてゆくのか、非常に予測しづらく不透明な部分が大きいと思われます。極端な保護貿易主義がすすめられるとなると、対外的な摩擦も非常に大きくなることが予想され、貿易に大きく依存する日本の経済にも多大な影響が及ぶことは必至と考える必要がありまます。
また、安全保障面でも米中の対立が深まること、ウクライナへの支援がなくなりロシアの横暴を結果的に世界が容認することになれば、国際的な安全保障に対するタガが外れてしまう混沌と混乱の世界を招いてしまう恐れもあり、日本は極東アジアの安全保障をどのように維持してゆくのか、大きな課題を背負うことにもなります。そして経済面でも、当面はさらなる円安の進行により輸入コストの増大、輸出産業へのブレーキと現地生産へのシフトなど、いわゆる空洞化がさらに進むことで、国内の景気と物価にも大きな影響が出てくると考えたほうが良いかも知れません。
トランプ新大統領がもたらす予測不能で不透明な変化に、多くの米国民がある意味不安を持ちながらも、結果的にはそれに期待を賭けたことが、今回の大統領選挙であったのかも知れません。乱暴な言い方かも知れませんが、このまま沈んで行くことが確実な船にただじっと乗っているより、もしかしたら爆発炎上するかも知れないけれど、そのパワーでもう一度浮上できる可能性が少しでもあるなら、それに賭けてみたいという、まさにギャンブル的な選択肢であったのかも知れません。いずれにせよ、その成否が示されるのは、これからであり、米国と緊密な関係を保ってきた日本は、これからその船に乗り続けるのか、あるいはここで独自の方向性を打ち出し、自ら荒れる世界へ漕ぎ出すのか、究極の選択を突き付けられているのだと思います。
私たちは、この世界の状況と現実に目を逸らすことなくしっかりと見据えたうえで、他に依存することなく独自の考えと判断をもって責任ある選択をしてゆかねばなりません。私たち日本人にはその知恵と力があることを信じて。
今日もサステナ飲んで頑張りましょう。
よろしくお願いします。

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