NO.369 5月28日【木】=iPS細胞の最前線=

おはようございます。

京都大学の山中伸弥教授らによって2006年に開発されたiPS細胞が、現在再生医療の分野で次々と実用化されつつあります。2012年にノーベル賞を受賞し、世界的にも大きな話題になった日本発の最先端医療技術として、iPS細胞は世界中の医学者、科学者がその実用化に向けて凌ぎを削るように研究を進めている最もホットな再生医療分野のひとつになっています。

多岐にわたるiPS細胞の応用分野で、現在最も注目を集めているのが、パーキンソン病に対するiPS細胞の移植治療です。iPS細胞から脳内でドーパミンと呼ばれる神経伝達物質を作り出す神経細胞を作成し、このドーパミン神経細胞をパーキンソン病患者の脳に移植することで、ドーパミンが不足することで起こるパーキンソン病の症状を改善し、治療しようというものです。神経伝達物質であるドーパミンは、人の体の動きを調整するほか、やる気や学習、喜びを感じる仕組みにも深くかかわっている大事な物質で、そのドーパミンをつくる神経細胞が何らかの理由でうまく働かなくなると、パーキンソン病という脳の病気になります。症状としては、ドーパミンの不足によって、手足が震えたり動きが遅くなったりするほか、気分の抑揚が激しくなってうつ病のような症状にもなります。

そして昨年、ようやくiPS細胞を使ったパーキンソン病治療の臨床試験で、安全性と有効性が確認されたのです。その成果が2025年4月に論文として発表されましたが、簡単にご紹介すると、7名のパーキンソン病患者さんに対して、ヒトのiPS細胞からつくられた神経細胞を脳に移植し、その後24カ月にわたって、有効性と安全性を注意深く観察しています。その結果、有効性の評価を受けたのが6名、うち4名は、明らかにパーキンソン病の症状が改善する傾向が見られ、さらに重大な副作用は確認されなかったそうです。

移植された神経細胞は、脳にしっかりと定着し、神経伝達物質であるドーパミンを作り出していました。しかも腫瘍をつくることもなく、この治療法が安全であり、パーキンソン病の症状を緩和する可能性が示されたのです。ここで使われたiPS細胞は、実は目の病気である加齢黄斑変性の治療にも使われている細胞株で、日本人には免疫拒絶反応を起こしにくい細胞としてすでに多くの治験が行われている細胞株であるとのことです。

iPS細胞によって、パーキンソン病をはじめ多くの難病治療への道が拓けることが予想されていますが、新しい治療技術の進歩・発展の一方で、実は忘れてはならないことがあります。それは私たちのサステナが目指す生体防御力の向上です。わかりやすく言えば、自己治癒力、つまり自分で治ろうとする力です。いくら医療技術や治療薬が進歩し、難病に対する解決策が見いだされようと、一方で私たちの身体に治ろうとする力がなければ、どんな病気も克服することはかないません。多くの場合、患者はその病気によってこの自己治癒力も落ちているため、せっかくよい治療薬や医療技術を駆使しても、効果が上がらないということがあります。

医療は、まず患者自身の病気を治そうという気力と体力、それに最新の医療や治療薬が合わさって初めて効果を上げて、治癒に向うのだと考えます。その意味で、私たちは病気の治療の時こそ、サステナを利用し基礎的な治癒力、生体防御力を上げることをお勧めしたいと考えています。

今日も一日頑張って行きましょう。

よろしくお願いします。

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