NO.367 5月21日【木】=AIが仕事を奪う?=

おはようございます。

昨夜のNHK番組クローズアップ現代で、オフィスワーカーから現場職への転職が増えているという特集がありました。取材されていたのは、50代の元会社員で、タクシー運転手に転職し、年収が1.5倍になったという人、やはり50代の大手企業元管理職は、清掃業への転職で年収増に加えて「仕事にやりがいを持てるようになった」と話していました。こうした「現場職」、ブルーカラーとも呼ばれる職種へ、いわゆるホワイトカラー職種からの転職がとても増えているという報道でした。

その背景には、仕事や働き方の変化、それを後押しするAIに代表されるIT技術の発展があると番組では分析していました。空調の効いたオフィスでパソコンや事務機器を相手にさっそうと仕事をこなすスタイルは、ひと昔前はエリート会社員のモデル像であり、多くの若者にとって理想とするワーキングスタイルであったように思います。もちろんそこには平均的な賃金の格差もあり、ホワイトカラー職種がもてはやされた大きな理由でもありました。ところがこうした価値観がいま音を立てて崩れ去ろうとしていると言います。

数年前まで花形産業として多くの若者が目指したIT産業がいま曲がり角に来ています。米国のアップルやマイクロソフト、エヌビディアなどの巨大企業が、数万人あるいは数十万人規模での人員削減を発表しました。日本においても雨後の竹の子のように乱立したIT関連企業がいま淘汰のフェーズに入っていると言います。AIの発達によって、こうしたオフィスワーカーの仕事がどんどん効率化され、人の手が不要になってきている職場が増えていると専門家は分析します。AIの普及によって、最初に置き換えが進んでいる分野がIT関連産業なのかも知れません。

IT産業に限らず、多くの企業において事業の管理や分析、そして計画や立案といった作業についてもAIの進出が急速に進んでいると見られ、これが多くのホワイトカラー職種を奪っているのだろうと考えます。さまざまな仕事や事業において、現状や戦略を数値化して分析し、その改善を検討し実行してゆくという、これまでは豊富な経験と高度なスキルを要求されていた仕事、それなりに厚遇され高給を払われていた職種が、今までよりはるかに効率よく精密にAIによって置き換えられつつあるのです。しかもAIはエラーやミスがないうえに品質が一定で、さらに24時間稼働できるのですから、もはや人間が太刀打ちできるレベルではないのかも知れません。

一方で、冒頭にお話しした通り、現場職が見直されています。日本では現場職の労働力がひっ迫してきた背景もあり、急速に賃金レベルも改善しています。タクシーや運送関係に加えて、建設関係や医療関係など、エッセンシャルワーカーと呼ばれる分野でも人手不足が深刻になっています。これらの現場職は、もちろんAIによって一部効率化ができる部分もありますが、やはり現場職の特色は、そこに人間同士の交流であったり、感情や感性が仕事の質を左右する部分があり、数値には置き換えることができない要素が大きいということが言えると思います。

AI時代の幕開けともいわれる現在、私たちの仕事はこれからどのように変化してゆくのか、それに対して今の若者はどう感じているのか、現役世代はどのように対処してゆけるのか、次回もこの問題ともに考えてみたいと思います。

今日も一日頑張って行きましょう。

よろしくお願いします。

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