おはようございます。
アメリカのトランプ大統領が2期目としては最初のアジア歴訪となる中で、日本にはまる2日間滞在し、日本の新しい総理大臣である高市早苗氏と非常に密度の濃いトップ外交を繰り広げました。その内容は、昨日もお話した通りですが、ニュース映像が何度も流れ、また多くの政治経済の専門家が批評を出しています。押しなべて高市総理と日本政府の対応については、好意的な評価が多く、高市外交のデビュー戦については、ひとまず無難に乗り切ったというところでしょうか。
その後、トランプ氏は韓国に渡り李在明大統領との会談に臨み、そのまま本日釜山の金海空港で、今度は中国の習近平氏と首脳会談を予定しているとのことです。連日のように日本、韓国、中国のトップとの首脳会談をこなすトランプ氏の気力と体力には脱帽ですが、今日の習氏との会談が一連の外交交渉の最大の山場と見ているようで、ある意味日本と韓国の首脳会談は、その前哨戦であったとも取れます。世界で寡占状態にある中国産レアアースをめぐる関税交渉も、もちろん今回の大きなテーマではありますが、それと同等あるいはそれ以上に重要なテーマとして、中国との覇権争いがあります。
まず日本の高市総理との蜜月ぶりを演出し、日米同盟が強固なものであることを世界にアピールし、その後も韓国ではやはり米韓の絆の強さを再確認することで、東アジアにおける米国の影響力を、中国およびロシアに対して見せつける意図が大きかったのだと理解します。これが今回のトランプ劇場の最大の目的であり、トランプ氏は日本と韓国をまるで助さん格さんよろしく、両脇に従えた形で中国習主席との会談に臨むことで、その交渉を優位に進めたかったのだと考えます。まさにディール(取引)の達人としての面目躍如といったところでしょうか。
日本にとってみれば、トランプ氏の思惑に乗りながらも、東アジアの経済と安全保障に関する不安を少しでも軽減し、平和で開かれた国際関係を構築することが、国益につながるという判断があったのだと理解します。そのうえで、米国や中国、ロシアといった大国の狭間に沈んでしまうことなく、自らの存在感を示しながら、まずは関税をはじめとする国際貿易の環境を整備し、円安環境を活用して輸出産業が経済をけん引する形で、日本経済の再興を促してほしいと思います。
高市トレードともてはやされ、株式市場は過去にない活況を呈しています。市場が高市氏の金融緩和と経済振興政策に期待をしている現われと捉えますが、経済の実態がついてこないといずれバブルが崩壊する危険性もあり、サナエノミクスの真価が問われるのはこれからです。一方で、私たち庶民の生活はやはりこれ以上の物価高騰には、もはや耐えられないところまで来ており、早急なる物価対策が求められています。ガソリン価格は年内にも値下げが期待できそうですが、減税などの施策は時間もかかり即効性が期待薄です。外交安全保障も大切なテーマですが、目の前の国民の生活をどうするのか、その具体的な施策がこの臨時国会でしっかり議論されて補正予算を付与され、一日も早く実行にうつされることを待ち望みます。
今日も一日サステナ飲んでがんばりましょう。
よろしくお願いします。

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