おはようございます。
米国各地で、不法移民に対する取り締まりが強化され、これに反発する形でロサンゼルスをはじめ、アトランタ、シアトル、シカゴ、そしてニューヨークと各地での抗議デモが頻発しています。トランプ大統領がその選挙公約を実行するとして、今月6日からロサンゼルスなどで移民・税関捜査局(ICE)や国土安全保障省(DHS)のエージェントが不法移民に対する強制捜査を行い、すくなくとも44人以上が逮捕され、強制送還されたことに端を発していると見られています。トランプ大統領は1日あたり3000人の不法移民を逮捕し、その大規模な強制送還を進めるとしていますが、これに市民が猛反発しており、すでに24に及ぶ全米の都市に抗議のデモが拡散していると言います。
10日のロサンゼルスでは、エスカレートする抗議活動に対して、トランプ大統領はこれを暴動反乱とみなし、4000名の州兵派遣を命じました。その結果デモ隊との衝突が激化し、200名以上の市民が拘束されたと言います。そしてロサンゼルス中心部では、夜間外出禁止令が発令され、武器や装備を携えた兵士や警察官が市中に配備され、物々しい光景がメディアを通じて世界中に放映されました。昨年末の韓国大統領による戒厳令の事態が思い起こされるシーンでした。その後州兵の派遣命令に対しては、カリフォルニア州知事のニューサム氏が、トランプ大統領に対して、あからさまな権力の乱用であるとして違憲の裁判を起こしています。確かに州兵を統率するのは州の知事であり、これを飛び越えて大統領が派兵の命令を出すのは越権行為であるという主張です。トランプ大統領はこれに対し、すでに連邦政府が直接管轄する海兵隊の兵士を700名ロサンゼルスに派遣する対応をとっており、一部の見方ではトランプ大統領自身が意図的に抗議する移民をあおり、暴動を扇動しているとも見られています。
華々しく打ち上げられた関税政策で、いまだに十分な成果は得られず、また選挙時には24時間以内に停戦させると豪語していたウクライナ戦争でも、まったく落としどころさえ見えていない中で、なんとかトランプ人気を維持するべく、今度は不法移民の摘発によってその支持層に対して点数を稼ぎたいという、ある意味焦りが出てきているとも見えます。果たしてこの先米国内の分断と、トランプ大統領の人気とり政策に、米国民のみならず世界はどこまで翻弄され続けるのか、そろそろ世界がその我慢の限界にきているのではと危惧いたします。
今日も一日サステナ飲んでがんばりましょう。
よろしくお願いします。

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