おはようございます。
先週もお伝えしましたが、小泉新農水大臣が大暴れしています。こうしたパフォーマンスとなると俄然本領を発揮する小泉大臣ですが、果たしてお米の価格は本当に2000円まで下がるのか、検証してみたいと思います。
今回のポイントは何といっても、備蓄米の放出の方法です。従来の競争入札方式から、随意契約という方式に変えたことがミソです。それが可能なら最初からやってくれと言いたくもなりますが、これまではせっかく上がったお米の価格をやすやすとは下げたくないという業界関係者と農水族と呼ばれる議員たちの意向が強く働いていたのだろうと思います。これを石破・小泉コンビで、まさに壊しにかかっている自民党内での綱引きの構図も見えて来ます。
これまでの入札は、いわゆる集荷業者を対象に行われ、結局9割以上をJA全農が落札していますから、まさに市場価格を下げたくないと考えている団体が、高値で買い占めて市場価格を自分たちに有利にコントロールしてきたようにしか見えません。実際に、お米の価格は備蓄米が30万トンも放出れたにも関わらず、価格は下がるどころか今週も5キロ当たり4,285円と、最高値を更新する勢いで未だに上がり続けています。
しかし、今回の随意契約は、まず政府が売渡価格を決められること、そして放出先はネット通販や大手スーパーなどの小売業者に直接となるので、いちばん消費者に近い販売者にお米が行き渡るため、これまでのように流通段階でお米が滞留して目詰まりを起こすことは避けられそうです。さらに価格も政府の売渡価格が公表されますので、業者の手数料がほぼガラス張りとなって見えやすくなると期待されます。その分、暴利をむさぼったり不適切な取引がけん制されることになるので、消費者にとってはありがたいですね。
ただし、問題がないわけではありません。おそらく6月初めには5キロ2,000円前半のお米が、店頭にお目見えすることになると思われますが、これはいわゆる古古米であり消費者がそれを納得の上で購入するのか、お店はどのように表示するのか、あるいはしないのかはまだ見えていません。そしてこれまで競争入札で放出された備蓄米と、明らかに価格に差があるので、新米、入札による古米の備蓄米、そして今回の古古米の備蓄米と、それぞれ価格帯が完全に分かれる可能性があります。新米、ブランド米は4000円台、入札の備蓄米はおそらく3000円台、そして今回の古古米の備蓄米が2000円前半と、同じお米なのにまったく価格帯が違う商品が店頭に並ぶことになりそうです。
最終的には消費者が判断することで、味も大きな判断材料ですが、備蓄米も玄米として5年保存に耐える環境で保管されているはずですし、味に大きな影響を及ぼすのは精米後の時間と言われますから、古古米でも十分に美味しく食べられると言います。今後は、こうした備蓄米をブレンドすることによって、価格にバリエーションを持たせたお米も出てくるかも知れません。その際には、消費者に分かりやすい表示の方法など、新たなルール作りが必要になって来るかも知れません。
いずれにせよ、まずは5キロ2000円の備蓄米が、本当に店頭に並ぶのか、いつ購入できるようになるのか、味はどうなのか、期待して見守りたいと思います。
今日も一日サステナのんで頑張りましょう。
よろしくお願いします。

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