おはようございます。
今週はすでに2回ほどiPS細胞の話題を取り上げましたが、昨日その臨床試験結果の朗報がたまたまですが、科学雑誌ネイチャーに掲載され話題になっています。発表したのは京都大学病院のiPS細胞研究所長の高橋淳教授(脳神経外科)らの研究グループで、2018~21年、健康な人のiPS細胞から作った神経細胞を特殊な注射針を使って脳に500万~1000万個ずつ移植し、それぞれ2年間の経過観察を行った結果、7人全員で、移植した細胞にがん化などの異常はみられず、安全性を確認できたとのことです。
さらに安全性のみを確認した1人を除く6人で有効性の評価も行われ、いずれも移植した細胞が働き、ドーパミンを出していることがわかりました。このうち4人では、症状や運動機能の改善がみられ、介助が不要になったり、一定期間車いすを使わずに生活できるようになったりする人もいたと言います。残る2人のうち1人はこの治療だけでは効果が見られませんでしたが、薬の併用で改善しています。別の1人は残念ながら薬を併用しても改善しなかったとのことです。
今回の治験で神経細胞の製造を担った製薬大手・住友ファーマなどは実用化を目指し、年度内にも厚生労働省に承認申請を行う方針で、認められれば公的医療保険が適用されることになります。高橋所長は「良くなった患者さんがいたことは率直にうれしい。一日も早く多くの人に治療を届けたい」と話しています。
これに限らずiPS細胞による再生医療の現場は、日進月歩に進化発展しており、これまで難病として治療法がない、改善完治が望めないとされた多くの病気に対して、希望と期待が生まれてきています。そして具体的にその病を克服できる未来が見えてきています。
ただし、治療の技術や手法が確立されたとしても、経済的な問題はやはり残ると思われ、当面は高額医療に対する保険制度を適用して対応することになるのでしょうが、患者が多ければ多いほど医療費が膨れ上がることになり、やはり国民の負担になりますし、それでも利用できる人とできない人が生まれてくる可能性もあります。並行して経済的なコスト削減努力はもちろん、やはり予防のための努力と工夫を怠らないことが最も肝要であることは言うまでもありません。
その意味で、私たちのサステナが果たす役割と期待は、今後iPS細胞実用化が進んだ未来においても変わらず大きいと考えますし、こうした医療技術の進歩にともない、転ばぬ先の杖としてますます重要になるのかも知れません。
今日も一日サステナ飲んで頑張りましょう。
よろしくお願いします。

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