おはようございます。
高関税による米中戦争が勃発しました。9日から発動予定だったその他の国への相互関税は、報復措置を行わず交渉に前向きな国にかぎり90日の猶予を与えるとして、一旦延期されることになりました。中国は良い見せしめにされた格好です。日本もとりあえずは24%の相互関税は延期となり、一律10%が課せられるにとどまっています。しかしながら、90日間で、およそ60か国とトランプ政権はどのようなディールを進めてゆくのでしょうか。ここまでのところは、トランプ氏の思惑通りに、世界が手玉に取られているように見えます。トランプ大統領が仕掛けるこの関税戦争の終着地点はいったいどこにあるのでしょうか。トランプ氏が目指すゴールとは何なのか、考察してみたいと思います。
まず関税を上げることで、確実に米国の輸入貿易は減速します。これは関税により輸出する側も輸入する側もコストが厳しくなり、メリットが縮小、さらに市場に価格転嫁できたとしても、米国消費者にとって大きな値上げ作用として跳ね返り、購買意欲は薄れます。高い輸入品を避けて、国内品で代替する方向に市場が動くのは間違いありません。これにより米国全体の輸入が減れば、貿易赤字が大きく改善することになります。
また相互関税を避けるべく交渉に応じようとする国々は、その交渉材料として米国から自国への関税をさらに下げる、場合によってはゼロにするという提案をする国々が多くなると予想します。すでにEUやインド、東南アジアの国々はこうした提案を具体的に米国に投げていると見られます。これにより、米国の高い輸入関税が回避されたとしても、それと引き換えに米国からの輸出される製品の自国への輸入関税も大幅に下がるもしくはゼロになるケースも起こります。いずれにしても米国の輸出貿易のハードルが一気に下がります。これにより米国の輸出産業にとっては大きな好機となり、輸出額が増えればやはり米国の貿易赤字が大幅に改善する方向に向かうということになります。
つまり、相互関税を突き付けることで、相手国が報復を選ばなければ、どっちに転んでも米国の貿易赤字の改善が見込めるという練りに練られたトランプ関税戦略なのだと分析します。もちろん一番の貿易赤字相手国である中国が、交渉に乗らず報復合戦になっていますが、この場合関税をとことん上げて行けば、中国との貿易は輸入も輸出も事実上禁止に近い状態となり、確実に輸入超過は消滅します。貿易赤字の国との交易がなくなれば、赤字が消滅するので、貿易赤字は大きく改善することになります。
しかし、この戦略は考えるべき問題点がたくさんあります。まさに経済における戦争を米国は吹っ掛けてきていると考えるべきでしょう。世界の安全保障について、「力による現状変更は絶対に許されるべきではない」というのが、過去二度の世界大戦を経て、人類が学んだ大きな原則であると思います。そしてこれを犯そうとするロシアや中国に対して、世界は毅然とした態度で臨んできました。その盟主ともいうべき米国が、いままさに「力による現状変更」を相互関税という手段を使って行おうとしています。戦車やミサイルといった武器こそ使ってはいませんが、これはやはり経済の世界大戦であり、その結果として多くの国の市民生活を危機に陥れる行為です。極地で行われる武力戦争より、場合によってははるかに多くの人々の生活を破壊し、命を奪う結果になりかねません。
そしてトランプ関税には、貿易赤字の解消に加えてもう一つの目的があるのではと考えていますが、この続きはまた明日お話ししましょう。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。


コメント
日本は皇紀2,683年の歴史を有しアメリカは260年を迎えるに当たり桜の木を260本贈呈する式典が岸田総理によりなされましt。10倍の若さのアメリカですし他民族である多くの都市を合併した星条旗と日の丸ではものの考え方がたまるで違うと思います。和を持って尊しとする日本の精神構造は神社⛩️日本の神社には海外の神様をお祭りした形跡がいたるところで見られ日本の神社にいろんな神様がいらっしゃるのがその証です。海外の戦いの歴史のようにその民族を滅ぼすのではなく、信仰や文化や人を受け入れて、元々あるものと融合して新しい文化を形成していく歴史は、初代神武天皇が、日向の高千穂(宮崎県)から大和国を平定するため出発され、橿原宮(奈良県)で即位された神武東遷の物語は古事記、日本書紀に書かれています。先日弊立宮に参拝に行き伏見宮殿下と参拝しお酒を頂きながらこの数年大木に埋まる境内で日本人としての穏やかな時間を割くことに心の癒しを得させて頂いています。多くの方をお誘いしたいと思いますが大谷社長も伏見宮殿下と共に参拝しませんか。トランプは行き着くところに行き着くでしょう。強国は小国を労わらなければならないとする国連の改革が重要となります。日本が率先して動かなければならない時です。