おはようございます。
昨日からの続きです。平均寿命が世界トップとなり、超高齢社会を迎えた日本、私たちはすでに人生100年時代を生きています。長生きすることはとても素晴らしいことですが、健康で長生きでなければ意味がありません。国民医療費や社会保障制度の観点からも、政府は健康寿命の延伸こそが大切と、さまざまな施策を実施していますが、平均寿命の伸びに健康寿命の伸びが追いつかず、その差は一向に縮まっていないのが現状です。健康寿命の伸びを妨げている要因の一つに認知症があります。現在の医学では治療はもとより予防もまだまだ困難なこの問題ですが、米ロチェスター大学医療センターのネダーガード教授らの研究によって、認知症の治療、予防に新たな可能性が拓かれそうです。
ネダーガード教授らは、脳のゴミ処理システムを新たに発見したのです。通常体内の老廃物を処理してくれるのは、全身にはりめぐらされたリンパ管を循環するリンパ液の役割ですが、脳にはリンパ管がありません。しかし、リンパ液の代わりに、脳には脳脊髄液があり、この透明な液体が頭蓋骨の中で脳が安定して浮かぶように固定されていると言います。従来は脳を守るためのクッションと考えられていた脳脊髄液ですが、じつは脳の細胞間を循環しており、老廃物を洗い流す役割も担っていることを発見したのです。そしてその脳脊髄液によるお掃除活動は睡眠中に活性化するということが解ってきたのです。
認知症患者のうち、その7割を占めるのがアルツハイマー型認知症で、原因はアミロイドβと呼ばれるタンパク質のゴミが脳内に蓄積することで発症すると言われています。アルツハイマー型とは原因が異なりますが、レビー小体型と呼ばれる認知症もやはりαシヌクレインというタンパク質のゴミが蓄積することが原因とされ、このゴミはパーキンソン病の原因物質としても知られています。脳内のゴミ処理が滞るとその他にもさまざまな病気が引き起こされることになります。脳は神経細胞の集合体であり、神経細胞は一度破壊されると再生が難しいと言われ、それも治療を困難にしている大きな要因と言われます。
睡眠をしっかりとることで、脳のゴミ処理システムを毎日しっかりと稼働させ、翌日にゴミを残さないことが非常に大切であることが解ります。昨今睡眠のサポートをうたった製品が巷にはあふれ、睡眠の重要性が見直されているのはこうした理由もあるようです。しかし、もう一つ重要なポイントをネダーガード教授らは指摘しています。睡眠薬などで強制的にとった睡眠では、脳のゴミ処理システムは逆に抑制されてしまうということです。睡眠薬は、脳内物質であるノルアドレナリンを抑制して人を眠らせます。しかし、このノルアドレナリンは脳のゴミ処理システムを動かす役割も担っていると言われ、睡眠薬がその働きも抑制してしまうからです。
一日の疲れを癒しカラダをリセットしてくれる睡眠には、脳のお掃除という役目もあり、良質の睡眠を如何に確保するかということは、実は認知症やその他の脳機能の改善にも大きな意味を持つということが解ってきました。この分野はまだまだ未知の領域も多く、今後の研究がさらに進むことを大いに期待しましょう。最後にサステナは含まれるアミノ酸バランスが良好で、睡眠の改善にも役立つことが報告されていることを付け加えておきます。
今日も一日サステナ飲んで頑張りましょう。
よろしくお願いします。

コメント
自分のこれまでを振り返ると、睡眠は優先順位の一番下においていたような気がします。睡眠不足でも翌日は何とかなった・・・かつてはですね。しかしその結果が今の自分の健康状態になっているのでしょう。パーキンソン病患者の方々の中にも睡眠障害で悩まれている方が多いと聞いています。よく眠るには睡眠の環境を整えることも大切かと思います。活動できる時間帯にはできるだけ体を動かし、適度に日光を浴び、夜は心地よく眠れる環境を整える、寝巻きの素材、部屋の照度、呼吸、などなど最近ようやくこだわるようになりました。
睡眠を1日の中心に据えて毎日を過ごすくらいがちょうど良いのかもしれません。