おはようございます。
先週米国ワシントンのホワイトハウスで行われた日米首脳会談は、繰り返しニュースなどで特集され報道されていますが、日本の石破首相が初めてトランプ新大統領と会談する場として、日本はもちろん世界からも注目されていました。現地7日に行われた共同会見では、今回の会談の成果としていくつかのトピックが報じられましたが、注目されたのは、その内容はもちろんのこと、ニュースが取り上げたのは石破首相の答弁が何度か記者たちの笑いを誘い、またトランプ大統領からも、思わず笑いと皮肉ともとれる称賛の言葉を得たことでした。最初の笑いは、トランプ氏と対面するまでは恐ろしい人物との印象があったという発言でした。これに対しトランプ氏はニヤリとしますが、そのあとはトランプ氏の政治家としての強い使命感を褒めたたえ、しっかりと心をつかんだようです。また会見の後半では、記者から米国の関税戦略において、日本も関税をかけられたら報復するかとの問いに対し、仮定の質問にはお答えできかねますというのが、日本の国会答弁の常套文句ですと返し、トランプ氏はベリーグッドアンサーを連発、場は笑いに包まれました。会見自体は、笑いもあり和やかなムードで終えた印象でした。
会談の内容も、今回は石破首相をはじめ政府関係者が時間をかけて準備を周到に進めてきたことが功を奏したと見られ、トランプ流とも言われる想定外の案件や要求を出されることなく、日本側の準備したシナリオに沿った無難なところに落ち着いたように感じます。石破首相が用意したのは、まず米国への1兆ドルの投資、そしてアラスカでのLNG開発を進めるとし、対日貿易赤字の解消につなげるというお土産でした。これに関連して頓挫していた日本製鉄によるUSスチールの買収については、買収ではなく投資という形で進めることで合意を取り付け、また安全保障についても、同盟国である日本を100%守るという言葉を引き出しています。さらに問題となっている関税については、日本に対する追加関税の言及は回避されたと見られます。
全体の印象としては、さらなる米国への投資をお土産に、日本と今後も友好な同盟関係を維持してゆくことが、米国にとって利益をもたらすということを、トランプ氏に改めて認識させることに成功したのだと理解します。まずは有効なジャブを打てたのだろうと思います。しかしながら、日米会談後には、すぐにアルミや鉄の関税引き上げを日本を例外にすることなく発表していますし、今後もさまざまな経済戦略、安全保障政策を進めて行くことが予想され、日本も貿易面で、そして同盟国として対中国の防衛面でも、新たな要求や要請が打ち出されてくることは容易に想像されることであり、まだまだトランプ外交は始まったばかりで、今後も慎重かつ周到に対峙してゆくことが求められるのだろうと思います。ぜひ石破首相と政府にはこの先も頑張っていただき、より良い関係構築をお願いしたいですね。
今日も一日サステナ飲んで頑張りましょう。
よろしくお願いします。

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