おはようございます。
昨日からの続きです。東北大学加齢医学研究所が進める産学連携事業であるスマートエイジングカレッジに、スターリジャパンは企業会員として参加し、健康寿命の延伸に積極的に取り組んできました。その中で、副センター長を務める滝靖之教授は、MRIによる脳画像診断の第一人者として、16万人以上の脳画像を診てこられたエキスパートです。瀧先生はその講演や著書において、「見た目と、脳の健康には相関がある」と言います。身なりを整えて、自分に合ったファッションを研究することは、脳の健康を維持する「好奇心」を高めることに繋がり、好奇心が加齢に伴う脳の萎縮を抑制する効果があることを実証してこられました。
「見た目」を整える決め手は、サイズ感と色合わせが大事と先生は教えています。男性も女性も自分の体形に合ったサイズを来ている人はシュッとして見えますし、サイズ感が合っていないとモッサリとした印象になります。脳が若々しい人はシュッとして見え、結果的に社会的交流も活発で、実際に健康状態も良い人が多いとのことです。これは「健康に良い行動変容」を外側から起こすことにつながります。
私たちの生活の半分近くは「習慣」からできているといわれています。そしてその習慣を変える、自分の心身にとって良い、新しい行動を始めようと思っても、脳科学的にそれは簡単なことではありません。変化を避けて今のままでありたいという「現状維持バイアス」がかかるからです。例えば運動しようと思って筋トレを始めても、3日や1週間で終わってしまうことがよくありますよね。でもそれは普通のことなのです。
身なりを整えて好奇心を高めることが出来れば、脳の萎縮が抑えられます。同時に人にも会いたくなって自ずから社会的交流が活発になると言います。そしてもう一つ大切なことは、「リアルな会話」であると先生は言います。会話が、実は幸福感をも高める効果があるのだそうです。会話の本質は「情報交換」ではなく、「気持ち(感情)のやりとり」といわれています。対面で人と話すことは言語以外の情報を多く得ます。声の抑揚、身ぶり手ぶり、表情などで私たちはお互いの気持ちを伝え合っているのです。そして「自分の気持ちを相手に理解してもらえたとき」あるいは「相手の気持ちを理解したとき」に、人として幸せを感じます。
社会的交流が多い人は、主観的幸福感が高い、少なくとも低くはないといえます。主観的幸福感は、認知症や動脈硬化のリスクを下げることがわかっていますから、医学的にも健康を保つ重要な要素です。
今日からお出かけには身なりを整え、積極的に人と会う時間を楽しみましょう。
よろしくお願いします。

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