おはようございます。
2023年に日本人10万人を対象に実施した調査によると、じつに78・5%の人が「疲れている」と答えたといいます。しかし欧米では、「疲れているのに働く」ことは自己管理ができないだらしない行為と見なされるため、疲労の科学的な研究は軽視されてきたそうです。「疲労」が美徳とされ、お互いを「お疲れさま」と称えあう特異な国だからこそ、日本の疲労研究は世界のトップを走ってきました。その日本で疲労研究をリードする近藤一博先生(東京慈恵会医科大学教授)の著書「疲労とはなにか~すべてはウイルスが知っていた」(講談社)から、疲労についてのお話を今日は少しご紹介したいと思います。
疲労は蓄積することにより、さまざまなカラダの機能や活動に影響を与え、最終的には臓器や器官が損傷したり、疾病の原因になることは言うまでもありません。では、どうすれば疲労を蓄積させずに、カラダを健全な状態に保つことができるのでしょうか。疲労回復に有効な食品成分として、ビタミンと答える人は多いと思います。とくに、不足すると脚気を生じるビタミンB1は、明治時代に日本の高木兼寛(1849~1920)と鈴木梅太郎(1874~1943)が発見したことから、私たち日本人には馴染みの深いビタミンです。
脚気はひどい倦怠感を伴いますので、ビタミンB1と疲労との関係は早い時期から注目されていました。ビタミンB1が多くのビタミン剤や栄養ドリンクに疲労回復効果をうたって配合されていることも、ご存じの方は多いかと思います。ビタミンB1というよりも「アリナミン」と言ったほうがピンとくるかもしれません。あの有名な製品は、吸収力を高めたビタミンB1のことなのです。
日本人は肉や小麦といったビタミンB1を多く含む食事の摂取が、欧米人に比べて少ない傾向にあります。かつては米の糠の部分からビタミンB1を摂取していたのですが、きれいに精白した米を食べるようになったために、ビタミンB1が欠乏するようになりました。また、飲酒によってビタミンB1は体内で大量に消費されてしまうので、飲酒量が多い人はビタミンB1不足になりやすいことがわかっています。日本人の約3分の1がビタミンB1不足であるという報告もあります。
製薬会社の片棒を担ぐつもりはないのですが、ビタミンB1が不足すると本当に疲労回復力を低下させてしまうので、継続的に摂取することを心がけたほうがよいと思います。ちなみに、日本人のビタミンB1不足が近年は改善されてきたのは、ビタミン剤が開発されたことに負うところが大きいといわれています。それほどまでに、白米を食べるようになった日本人はビタミンB1不足だったのです。
そして、私たちのサステナの主原料である牛乳には、B1だけでなく、B2、B12など、ビタミンB群がバランスよく豊富に含まれており、疲労回復にも有効であることは多くの会員の皆さまが身をもって体験して頂いている通りです。
今日も一日サステナ飲んで頑張りましょう。
よろしくお願いします。詳細を表示

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