おはようございます。
今朝は残念なお知らせです。本年9月に70名を超える会員の皆さんと実施した北海道研修ですが、その際に訪問した足寄町の放牧酪農家、吉川友二さんが急逝されたとの報を受け、取るものもとりあえず弔問に伺ってきました。享年59歳とのことでとても残念で心引き裂かれる思いですが、慎んでお悔やみを申し上げたいと思います。
北海道研修に参加された皆さんは良くご存じですが、北海道の足寄町でありがとう牧場という自然の循環を大切にするニュージーランドスタイルの放牧酪農を30年に亘って貫いてこられた、この分野では第一人者と言われ、とても大きな功績を残された偉大な酪農家です。ありがとう牧場で独自の放牧酪農技術と吉川流とも言われる新しい循環型酪農業の基本理念について、研修生という形で直接指導を受けた若き酪農家は200名を超えると言います。まさに日本における循環型放牧酪農のパイオニアであり、その価値を広めることに一生をささげた偉大な伝道師であったと思います。
私たちは、先の研修旅行において、吉川氏から直接放牧酪農の大切さと同時に、30年に亘る彼の努力と栄光の歴史を学ぶことが出来ました。その体験を通じて、牛たちが私たち人間に提供してくれている命のバトンとも言えるミルクの大切さ、ありがたさを学ばせて頂きました。それはとりもなおさず、私たちが毎日口にしているサステナへの信頼と自信をより深くすることに繋がっています。そして本当の健康とはなにか、命のリレー、自然の循環というなかで私たちは生かされているという事実を謙虚に受け止め、感謝をわすれない心を学ばせて頂きました。
吉川氏の逝去はとても残念で、悲しいことですが、しかしその遺志は、ありがとう牧場はもちろんのことすでに多くの酪農家によって引き継がれており、これからも吉川流の循環型放牧酪農はさまざまな形で、脈々と継承されていくことと思います。私たちスターリジャパンも、さらなるサステナの普及には、この循環型放牧酪農の基本理念が必要不可欠であると考えており、今後もこうした放牧酪農家の皆さんとは常に歩みを共にしてゆきたいと考えます。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。
PS:吉川友二さんのドキュメンタリーがNHKプラスで視聴可能です。ぜひご覧ください。
「草の大地に生きる ~ある放牧酪農家の人生~」 27分
【NHK地域局発】北海道道 草の大地に生きる ある放牧酪農家の人生 – NHKプラス
足寄町の放牧酪農家・吉川友二さん(59)。去年秋、がんと診断され、引退を決めた。牧場で働き始めた息子。世界一の味を目指すチーズ職人。草の大地に生きる人々の記録。


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