NO.109 11月29日【金】=変貌する渋谷の街②=

おはようございます。

昨日の続きです。スターリジャパンの本社オフィスがある渋谷の歴史を振り返りながら、若者を中心にファッションと文化の街として発展を続けてきた80年代、90年代でしたが、2000年からは、東急グループが本格的に渋谷駅を中心とした再開発事業を開始し、渋谷マークシティを皮切りに、多くの高層複合ビルが林立してきました。そして渋谷の街は若者文化の発信地というイメージから、IT・情報通信系企業が集積する最先端のオフィス街に大変身を遂げつつあることを見てきました。

大変貌を遂げつつある渋谷の街からまずはじき出されつつあるのが、中高生などの若者です。彼らは元来、渋谷センター街を中心として宇田川町界隈に生息し、道玄坂、円山町、南平台、桜丘あたりまで足を伸ばしていましたが、近年の開発によって、ほぼセンター街の中に閉じ込められた状態になってしまいました。すでに女子中高生の大部分は、渋谷から北上をはじめ、原宿さらに新宿歌舞伎町から大久保、新大久保へと大移動しているようです。林立する高層ビルの冷たいコンクリートと、周囲を歩くIT系企業のエリートたちとは、相性が悪すぎるのかも知れません。

また外資系企業の増加も影響しているのか、インバウンドの観光客たちが渋谷の街をまるでアミューズメントパークのように遊覧する姿が目立つようになりました。ハロウィンでの乱痴気騒ぎは一時渋谷の風物詩ともなり世間の注目を集めましたが、近年はこうした人々に対して規制を強化するなど、街から排除する方向に向かっています。ピカピカのビル群が立ち並び、清潔で整然とした街並みとなった渋谷の街を歩いてもらっては迷惑だと言っているようにも見えます。

かつての若者文化の発信地から、大人のオフィス街へとその姿を変えつつある渋谷ですが、その変化を支えているのは、間違いなくIT・情報通信系の企業による成長力であると分析します。確かに現在は伸び筋の企業が渋谷の再開発の活力になっていますが、栄枯盛衰は世の常です。働き方改革という時流もあり、必ずしもオフィスというハコを必要としないライフスタイルが急速に広がりつつある現在、林立するオフィスビルのテナントはすでに流動化しているとも言われています。この先渋谷という街がいったいどのように変貌を続けるのか、まだまだ目が離せません。私たちはその住民の立場から変わりゆく渋谷を見守って行きたいと思います。

今日も一日サステナ飲んで頑張りましょう。

よろしくお願いします。

コメント