NO.101 11月14日【木】=抗酸化防御機構=

おはようございます。

私たちのカラダの酸化、老化のメカニズムには活性酸素が大きく関わっていることをお話してきました。そしてその活性酸素は日々私たちが生きてゆくうえで、カラダに取り込まれた酸素の一部が変化し活性酸素として細胞間のシグナル伝達や免疫システムにおいては、外敵の駆除や毒素の分解を行うなど、とても大切な役割を担ってくれていることも述べました。私たちにとって活性酸素は、必要不可欠な存在ではあるが、その反応性が高いゆえに取り扱いに注意が必要な危険物でもあるということです。それ故に体内には活性酸素が必要以上に発生したり、また本来の目的や持ち場以外に出現するとすみやかにこれを捕捉して処理する仕組みが何重にも用意されているので、通常は問題が起きないように制御されています。

しかしながら、過度のストレスや負荷、病原菌やさまざまな原因によって、このコントロールにほころびが生じると活性酸素が体内で暗躍し、私たちのカラダの細胞を蝕むことになる結果、がんや生活習慣病など、多くの病気の発症につながることが分かっています。数多ある疾病のほぼ9割以上は活性酸素が直接または間接的にその発症に関与していることが解明されており、病気の予防と治療は、まさにこの活性酸素を制御し、コントロールを取り戻すことが出来れば自ずと改善し治癒に向かうと言えるのです。

うまく使えば免疫の前線で外敵を駆除する強力な兵士として、また細胞間では有能な通信係として働いてくれる活性酸素ですが、その制御が失われると反乱分子としてあちこちでトラブルを起こす厄介者に急変してしまうという、まさに取扱注意の危険物・劇薬と言えます。その制御システムとして、体内には活性酸素を中和する抗酸化防御機構があります。いくつかの抗酸化酵素が活性酸素を無毒化したり、またビタミンC・E、カロチノイド、カテキンなどの抗酸化物質を使って活性酸素を中和する仕組みが私たちのカラダには備わっています。

こうした抗酸化防御機構をしっかりと働かせて、常に活性酸素を制御することが大切なのです。そのためには、ビタミンなどの抗酸化物質を食事などを通じて積極的に摂取することも大切ですが、一方的に活性酸素をカラダから排除すればよいのではなく、体内での活性酸素の産生と不必要な酸化を防ぐ抗酸化防御の仕組みをうまくバランスさせることが重要なのです。このバランスが崩れることが病気の原因であり、老化のリスクを高めることになるからです。活性酸素の産生を促進する生活要因としては、紫外線、放射線、たばこ、薬剤、激しい運動、ストレスなどがあげられます。こうした要因に注意を怠らないことで過剰な活性酸素の産生を抑えることができます。そして、抗酸化物質を含むバランスの取れた食事、適度な運動習慣、十分で質の良い睡眠、加えて毎日のサステナを続けることで、抗酸化防御力を良好に保つことができ、健康のみならず美容にも大いに役立つのです。

今日も一日頑張って行きましょう。

よろしくお願いします。

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