おはようございます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が巷で氾濫するように使われるようになり、その波は企業活動だけでなく、私たちの日常生活にもどんどん押し寄せています。その一番の先兵はスマートフォンの普及ですが、すでに携帯電話という通信機器の領域を超えて、あらゆる情報が一元的に収集でき、さらにそれを加工し、また発信することも可能な端末として、恐ろしいくらいに私たちの日常を占拠しつつありますが、一方でその変化について行けない、あるいはあえて追随しない慎重な人々もいます。便利さを追求することで、失われてゆく価値もあることを懸念する考えは、人間のこれまでの進歩と破壊の歴史を見れば重要な視点であると思います。
しかしながら利便性という一度味わうとやめられない麻薬によって、私たちの好奇心は刺激され、社会も付加価値を求めて経済活動が進んで行く、その原動力になっているのも事実です。食わず嫌いで美味しいものを逃すより、ダボハゼのように何でも試してみて、そのうえで取捨選択するという姿勢も必要かもしれません。政府がすすめるマイナンバー制度もセキュリティー面での議論はありますが、すでに使わない不利益のほうが大きくなりつつあり、個人としても活用法をしっかりと考える時期にきているように思います。
すでに健康保険証は、マイナンバーカードによって置き換えられ、今年の12月をもって従来の保険証の発行は停止されることになっています。もちろんマイナカードを未取得の人などを対象に紙の資格確認書が暫定的に発行されるようですが、これも1年の猶予期間だけの対応なので、いずれマイナ保険証にすべて移行することになっています。すでにマイナンバーカードを持っている人は、簡単な登録手続きでマイナ保険証が従来の保険証と同様に使用可能になりますが、手続きの方法はインターネットでマイナポータルから手続きするか、医療機関窓口やセブン銀行ATMなどでも簡単にできるようです。
そして今回保険証に加えて、運転免許証もマイナンバーカードと一体化した、マイナ免許証が来年3月から運用開始されることが発表されました。健康保険証と同様に、マイナンバーカードに運転免許証の機能を持たせるもので、ICチップに免許の種類や有効期限などの情報を入力することになります。因みに過去の違反歴は記録されないようです。利便性としては、まずマイナンバーカードだけ持っていれば、免許証を持たなくても良くなること以外に、住所変更などの際に警察での手続きは不要となり、さらに免許の取得や更新の手続きも簡素化されることになります。これに伴い手数料が安くなったり、更新時の講習もオンラインで受けられるなどの利便性も向上するとしています。
確かに、マイナンバーカードに健康保険証や運転免許証など、個人の資格情報を一元化して管理することで、事務手続きなども大幅に省力化ができる仕組みですが、一方ですべての情報が集約されている分、個人情報の漏洩や、その悪用を狙った犯罪などに対するセキュリティーの強化に、従来以上に気を使う必要があり、その点が果たしてどこまで信頼性を上げられるかが大きな課題であり、利用する側から見れば不安としてのこります。この辺りの問題は技術的にはイタチごっこなのかも知れませんが、もしもの時の保障をしっかりと考えてゆくことが肝要なのだと思います。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

コメント