おはようございます。
今週15日に公示されいよいよ選挙戦がスタートしましたが、報道各社の選挙序盤戦調査では、自民党が苦戦するも、石破総理が勝敗ラインとする自公での過半数はなんとか死守する可能性が出てきました。改選前は自民党258議席、公明党が32議席で、合計290議席ありましたが、裏金問題の処分で無所属立候補となった11人を除けば279議席で、勝敗ラインとなる過半数の233議席まで46議席しかありません。一方で、裏金に絡む議員の立候補は46人で、うち12人は非公認、残りは34人は公認するも比例重複を認めず、復活ができない崖っぷち選挙になっています。
国民の裏金問題への批判は厳しく、自民党への逆風はかなり強くなっているなか、野党は追求の手を緩めておらず今回の選挙での最大の争点になっています。いわゆる政策活動費についても、廃止を訴える野党に対し、石破総理は歯切れの悪い発言で批判を浴び追い込まれています。さらに物価高対策として与党は給付金、野党は消費税減税を掲げており、ここもバラマキ批判により旗色が悪い状況に陥っています。政策面での議論も僅か12日間という異例の短期選挙戦では、充分に議論が尽くせないと、そこも批判につながる要因になっているようです。
一方の野党は、立憲民主党を中心に裏金問題による自民党離れの有権者の受け皿にはなっている模様で、議席数をある程度増やすことが予想されています。しかしながら、選挙準備に十分な時間がとれず、野党間の候補者調整が間に合わなかった選挙区も多いと言われており、果たしてどの程度与党の議席を奪えるかは蓋を開けてみないとわからないというのが現状のようです。接戦となる選挙区で野党が候補を統一出来ればひっくり返せる選挙区が相当あるだけに、野党の結束が焦点でしたが、思うように調整が進んでいないというのが実情です。
さらに自民党支持者の間でも総裁選で石破氏に敗れた高市氏を推す一部のグループが、石破おろしの戦略として、比例での自民党以外への投票を呼び掛ける動きをみせるなど、自民党自体も挙党体制とは掛け声ばかりで一枚岩になれていない舞台裏事情が露呈してしまった部分があります。果たして選挙戦後半でこれからどのようなどんでん返しがあるのか、与党も野党も全く先が読みづらい、まさに混沌とした選挙戦になりつつあります。
結果として自公で過半数に届かないとなれば、それは国民の審判であり自民党はその民意を真摯に受け止めさらなる反省と改善に努めなければなりません。しかしそれによって政権交代が今回の選挙で起きるとは考えづらい状況です。たとえ過半数割れに追い込まれても、少数与党が政権を担う例は海外でも多数の実例があり、2009年のように野党であった民主党が自民党を超える議席を獲得し第一党になるような事態には今回は至らないと考えてよさそうです。ありうるシナリオとしては過半数割れによって、石破氏は引責辞任に追い込まれるものの、自公政権は継続することになります。しかしながら、議会での優位性が失われ非常に不安定な政権運営を強いられる結果、政策がタイムリーに進行せず、ますます混迷が広がり経済も停滞を続けることになるかも知れません。
いずれにせよ、27日には国民の審判が下り、日本の政治の新しい方向性が示されるのか、はたまたさらなる混迷を招くのか、私たちも投票という形でその意思を示したうえで、結果をしっかりと見届ける必要があると考えます。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

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