おはようございます。
先週末、いよいよパリオリンピックが開幕しました。すでに日本は6個の金メダル、2個の銀メダル、4個の銅メダルと、合計12個のメダルを獲得し、幸先のいいスタートを切ったと見えます。トップはさすがに20個でアメリカですが、2位に開催国フランスが16個、そして日本は中国と同数で3位タイですが、金メダルの数6個は、現在世界でトップの位置にあります。御家芸の柔道に加えて、新しい競技であるストリートスケートボードで若い力が大活躍、さらに史上初となるフェンシング個人で金など、これまでにない日本の強さが際立つ結果となっています。
もちろん開幕してまだ序盤戦です。全体では32競技329種目が今回予定されれおり、そのうち140種目程度が終わったにすぎません。まだまだ後半戦にはチーム競技の決勝トーナメントが控えており、日本はサッカー、バレーボール、バスケットボールなどが、メダル候補として期待されています。また今回からの新しい競技としてスケートボードはすでに好結果を残していますが、これ以外にブレークダンス、スポーツクライミング、サーフィンなども日本選手の活躍が非常に期待されている新競技種目で、メダルラッシュの予感がしています。
しかしながら、勝負は時の運にも大きく左右される部分があり、メダル確実と言われた選手でも本番で真に実力を発揮できなかったり、また不慮の事故や審判のジャッジによって番狂わせが起きることもあります。もちろん逆もあるわけで、そこが選手にとっては未知数の部分であり、どんなに練習を重ねても100%とはいかない部分でもあります。これが時にドラマを生み、また勝者となった時の感動、興奮をさらに強くしている要素でもあると思います。連覇を期待された女子柔道の阿部詩選手の号泣は、見ている観客にも伝わり敗者におくられたスタンディングオベーションは、勝負の厳しさゆえの感動であったと思います。
日の丸を背負って、力の限りを尽くし戦う若者の姿に、私たちは少なからず感動をおぼえ、自然と応援したくなるのがスポーツの醍醐味であり、また観戦する側の喜びではあると思いますが、一方で世界的なスポーツの祭典ともいえるオリンピックの開催については、賛否の意見が出ていることも事実です。戦争当事国であるイスラエルや、パレスチナ、そしてウクライナからも選手団が参加し、国の威信をかけて戦うという場面を目にします。オリンピック憲章にはスポーツの実践を通して、若者の教育と世界の平和に貢献するとその目的が掲げられています。しかし、世界から戦争・紛争はなくなるどころか、自国至上主義、専制主義的な考え方が世界に広がっているのが現在の世界情勢です。
オリンピックで、選手たちが国を代表して戦い合うという形式は、ある種国威発揚の場となり、世界平和を希求するべきオリンピックが政治的に利用され、あるいは市民の意識、世論の醸成とコントロールの道具にならないか、非常に危機感を覚える場面があります。オリンピックは個人個人がその技を競うための場として、現在のような国家対抗の図式を改める時期に来ているのではとも思います。そんなことを思いながらも、しばらくは寝不足の日々が続きそうです。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

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