おはようございます。
5月も今日が最終日、明日から6月になります。台風1号が温帯低気圧になったものの関東地方に最接近しており、東京も今日は大雨の予報が出ています。今回の台風は、遥かフィリピン沖で発生以来、ずっと日本に暖かく湿った南風を送り続け、これが梅雨前線を刺激することで、大量の雨雲を発生させ、西日本から東海、関東まで広範囲にわたって大雨をもたらす原因になりました。5月と言うのにすでに梅雨のような天候となり、気候変動が季節感を変えてしまうのではと心配になります。
ところで、6月から定額減税がスタートします。政治資金の裏金問題でテレビのニュースは持ちきりですが、私たちの生活に直接的に影響のある税金問題、かなりややこしい話になってしまっています。なぜ給付金ではなく減税にしたのか、さまざまな議論がありますが、目的は物価の高騰に追い付かない賃金上昇の遅れをカバーし、一時的でも国民の消費生活を支援することでした。国民一人当たり4万円という金額で支援するということですが、増税メガネと揶揄されてきた岸田首相は、どうしても減税にこだわりたかったと言います。しかし結果として、非常に複雑な方法論となり、特に会社員など給与所得者は大変煩雑な経理処理が必要となっています。
簡単に説明すると、所得税から3万円、住民税から1万円の合計4万円を、扶養家族も含めた人数分を6月の給与や年金支給から減税するというものです。6月にこだわったのは、会社員のボーナス月であるので、所得税からの減税額が大きくなり国民へのインパクトを狙ったものと思われます。例えば、給与所得者で扶養家族2名の場合、所得税は3万円x3人分=9万円の減税、住民税は1万円x3人分=3万円が6月給与から減税になります。所得税部分は6月給与とボーナスを合わせた分の所得税から差し引かれますが、ボーナスが無い場合は6月給与の所得税額が9万円に達しない場合もあり、6月だけでは減税できず、残額を7月以降の給与に対する所得税から合計で9万円に達するまで引き続けるという作業です。また住民税に関しては、3人家族で3万円ですがこちらは6月の住民税を一旦ゼロにして、減税した年額を7月以降の11カ月に均等割して減税するという仕組みになっています。
年金受給者の場合も同様で、6月で減税しきれなかった所得税分は、8月、10月と減税額の総額に達するまで差し引きことになります。また住民税も同じで、6月を一旦ゼロにして、8月以降来年の4月までの5回に振り分けて減税されるそうです。個人事業主などは、来年の確定申告でまとめて減税になると言いますが、扶養家族が多くて比較的収入が少ない場合は全額を減税と言う形では差し引くことができないケースも発生します。その場合は残った額を支給により振り込むそうですが、個人ごとに事情が異なり、非常に煩雑な計算が必要で、会社や団体の経理担当はことが税務に関わる処理だけに、間違いは許されず大パニックになっていると言います。
今更ながら、どうして一括の給付にしなかったのか、そのほうが国民にとってはわかりやすく、またすぐに恩恵もありインパクトも大きかったのではと思います。減税にこだわった結果、企業や役所も大パニック、さらに国民にもわかりにくくなってしまい、せっかくの政策も効果半減どころか、不満しか残らないのではと危惧します。政治にはもっと私たちの生活感覚、暮らしの実態、生の声をしっかり反映した政策をお願いしたいものですね。
今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

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