No.14 5月30日【木】=消費期限と賞味期限=

おはようございます。

私たちが毎日スーパーマーケットなどで食料品を購入する際に、必ずと言ってよいほど確認するのは、そのパッケージや包装に記載された価格表示とともに、どちらかというと隅っこのほうに表示されている日付を表す数字です。これは数字だけが刻印されている場合が多いのですが、記載場所に賞味期限とか消費期限とかの但し書きがある場合もあります。ではこの賞味期限と消費期限、どのような違いがあるのか、具体的にこうした食料品を購入したり、また消費する際にどんな点に気を付ければよいのか、少し整理してみたいと思います。

まず私たちのサステナやMPCには個包装のシール部分に賞味期限としての日付が必ず刻印されています。これは「賞味期限表示」です。サステナの場合で説明すると、製造日からちょうど2年後の日付が記載されており、この日付が「品質に変化がなく、おいしく食べられる期限」として設定されています。この賞味期限を設定するために、食品製造メーカーは実際の製品で必ず保存試験を実施し、その期間を経過しても品質や風味に変化がないことを確認して賞味期限を設定しています。

では、この品質が変わらず、おいしく食べられるという期間が過ぎるとどうなるのでしょうか。サステナでの保存試験では、この2年を過ぎてもほとんど品質の劣化はみられませんが、3年、5年と追跡してゆくと、いわゆるミルクの風味が徐々に失われてゆきます。そして色味が少しずつ黄色味を帯びてきます。しかし5年後の時点で検査しても、抗体などの活性はほとんど変化なく、また安全性にかかわる一般生菌数や耐熱性菌などの繁殖もほとんど観察されず、基準内であることが確認されています。つまり賞味期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるというわけではないということです。ただ、おいしくという点が風味や色味の変化に影響される可能性がありますので、極力賞味期限内に食べていただくことが基本です。

一方で、消費期限という表示はどうでしょうか。こちらは同じ食料品でも、品質の変化、劣化が早い食品に表示されている期限になっています。通常は5日から長くても10日前後の表示が多いようです。そして消費期限の示す意味は「安全に食べられる期限」であり、賞味期限とはかなり意味が変わってきます。具体的には、お弁当やお惣菜、サンドイッチやケーキなどといった、比較的いたみやすい食品に表示されています。したがって消費期限を過ぎた場合は、安全に食べられる期間が過ぎていますので、安全性が担保されません。つまり食べてはいけない状態にあるということです。食品衛生法では、消費期限が過ぎた食品の販売は禁止されているものではありませんが、消費者に危害を及ぼす可能性があり、厳に慎むべき行為として指導の対象になります。

賞味期限と消費期限、どちらも前提条件として、指定された保存方法を守っていることが原則です。袋や容器をあけないままで、保存条件を満たしている場合の期限ですから、開封したりした場合は、やはりどちらのケースでも期限に関係なく、早めに食べることを心掛ける必要があります。いうまでもないことですが、生鮮食料品には消費期限も賞味期限も表示の義務はありません。野菜や果物など、生鮮品はいたみやすく直ぐに食べるものという認識が一般的に定着しているためと言われています。ただし、魚の切り身やカット野菜などは、加工食品に分類されるため必ず消費期限が表示されることになります。

いずれにしても、消費期限、賞味期限をきちんと理解したうえで、食料品の購入消費を計画的に行うことができれば、フードロス問題の解消にもつながると考えます。一人一人が正しい知識をもって行動することが肝要ですね。

今日も一日頑張って行きましょう。

よろしくお願いします。

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