NO.229 7月31日【木】=地球温暖化②=

おはようございます。
地球温暖化は確実に進行しており、これは人類にとっては不都合かもしれませんが、厳然とした事実であり、すでに否定のしようがないレベルで私たちの生活にさまざまな影響を与えています。今年世界中で猛威を振るっている酷暑や大雨、洪水といった激しい気候は、明らかに温暖化の影響を受けているものであり、日本もその例外でなく、北海道から沖縄まで全国で40度に達する気温を記録しています。梅雨のない夏の避暑地として人気であった北海道は、いまや集中豪雨と40℃の酷暑で、まったくの別世界になってしまいました。

気候変動がもたらす大きな変化の一つに海の生態系の変化について前回触れました。サンマやサケ、ブリやスルメイカなど、各地の名産品がことごとく不漁で漁獲高がこの10年で激減しています。海水温の上昇が、多くの魚介類の生息域を北へ北へ押し上げてしまっていると考えられます。九州などの魚が東北や北海道で取れるようになり、北陸東北の魚がもう北海道でも取れなくなりつつあります。この現象はただ北へ移動しているだけなら、これを追いかけて漁場を北に移せばまだ対策のとりようもありますが、最大の問題は魚の数が減っていることです。海水温が上がりすぎると、魚のえさであるプランクトンが減ってしまいます。エサが減れば食物連鎖の上位にある魚全体の数が減るということです。それは食物連鎖の最上位にある人間もいずれ飢えて数を減らすことになるのが自然の摂理です。

そしてこの食糧問題は、水産物に限りません。日本は一昨年からコメ不足が続いています。さまざまな政治的要因もあるようですが、温暖化も大きな影響を及ぼしています。主食の米にとどまらず、すべての農産品がやはり気候変動の影響を受けて、収穫量を落としてきています。気温の上昇は、農作物がはやくよく育つ印象がありますが、究極的には水不足を招きます。局地的に豪雨や雷雨に見舞われ、洪水などの災害も起きやすくなりますが、全体で見れば山や土地の保水力が下がり、耕作物の生育に悪影響が出ます。干ばつを繰り返し、いずれ砂漠化が起こり、日本の原風景である水田は、まもなく消える運命かもしれません。

地球温暖化がもたらす気候変動により、私たちの生活、特に食生活はもう大きく変わり始めています。いつまでも自由に食物が手にできる時代は終わりつつあるのかも知れません。貧富の差は、単なる生活レベルの差にとどまらず、飢えや命をも脅かす時代がもう目の前に迫っていると考えたほうが良いかも知れません。日本はその食糧自給率が4割を割り込んでいることを重く受け止めねばなりません。世界で食糧が不足すれば、食糧品を他国に輸出する余裕などなくなります。いくら高いお金を払えても、売ってくれなければアウトです。1億2千万人の6割がおそらく1年で飢え死にすることになるのは火をみるより明らかです。

地球温暖化対策、先の国政選挙で公約に挙げた政党・政治家がいたでしょうか。私たち国民の命を守るのに必要なのは、ミサイルや戦闘機よりはまず食糧なのではと思います。

今日も一日頑張ってゆきましょう。
よろしくお願いします。

コメント

  1. 中川原雅夫 より:

    地球温暖化①②を通して…
    日本含め政治家たちは
    世界の首脳陣も自分ファーストの声を張り上げ
    阿鼻叫喚の中で、慟哭し或いは呻吟しながらも、苦間の闇を掻き探りながらも、自分達だけの世界観のみを持ち出しています。
    ウクライナに支援する気持ち
    さえ無関心になりました。
    本当に嘆かわしい事です。
    全ての変動の根幹は教育の不均衡による民度の低下が原因でしょう。

    偉大なるアメリカ国家がトランプを選ぶこの民度の低さに驚きを禁じ得ません。
    日本人も同じ様にファースト政治を叫び市井も混沌としています。

    グテーレス国連事務総長は「地球温暖化から地球沸騰化へ」と警告しましたが、正に地殻変動や気候変動から来る地球の巨大なストレスは人知を超えてしまい、元に戻らない閾値の危険性を超えてしまいました。
    体も代謝変動の中で毛細血管の中も軽い炎症を起こして居るとも言えるでしょう。

    AIがどの様に進化しようとも人間性は退化してしまいました。
    巨大な軍事力で支配する構造は、正に知能の低いレベルの支配者による
    、或いは教育レベルの低い民度に世界は陥って居るかの様です。
    世界中の有りとあらゆる宗教人に問いたい…
    争いはサターンがいて神がおそれを成してしまったのか…
    いや、創造主はその様に想像した世界を作って居るのか…と、馬鹿げた
    問答をしたところで論争に終止符は無いだろう。
    願うならば母親の産む力ある思考で世の中を手で繋いで欲しい。
    あの、バルト三国の小国の国民200万人が600キロの国境沿いに手を繋ぎ歌を歌いながらも、あの凶暴なソ連軍を撤退させ国を守ったのは誰でも知る所のはずだ。
    shake hands(握手) …世界中の国民が何故握手が出来ないのか。母親の手を借りて、老いも若きも手を繋ぎ地球を守る訴えが重要な局面でしょう。
    万人のshake handsの温かい強い握手が
    世の中を…地球変動にストップを
    掛けられる唯一の手段でしょう。
    そう願い、万人が食生活を豊かにする叡智が生まれるのでは無いでしょうか。
    let’s Shake hands
    さぁ握手をしましょう。
    この言葉を皆さんが声を上げて
    叫ぶべき時期です。(叫ぶ)