おはようございます。
昨日からの続きです。世界的に少子高齢化が進む中で、日本はそのトップランナーとして高齢化率が30%に届こうとするダントツの1位を続けています。WHOの指標では、高齢者の割合が人口の7%を超えると高齢化社会、14%で高齢社会、そして21%以上を超高齢社会と3段階に分類しています。日本はすで29.1%(2023年)に達しており、ダントツ世界一の超高齢社会になっています。日本は戦後の1960年頃は、まだ7%にも達していない状況でしたが、ベビーブームによる急激な人口増加と高度成長期を経て、急速に高齢化が進みます。
1970年には7%を超えて高齢化社会の仲間入り、そして2005年には、ドイツ・イタリアを抑えて高齢化率世界一となり、2007年には世界で初めて21%越えの超高齢社会となりました。現在21%越えの国は、ドイツ・イタリアに加えて、プエルトリコ、ポルトガル、ギリシャなど、ヨーロッパの国々を中心に10カ国を超えていますが、25%を超えているのはダントツ日本だけという状況です。アジア勢では、韓国が日本よりも少子化が深刻な状況にあり、2050年には日本を抜いて高齢化世界一になると予想されているくらい、急激に高齢化が進んでいます。
社会保障制度は、殆んどの国において現役世代が高齢世代を支える、世代間扶助の構図になっており、高齢化率が7%に満たなかった1960年に、まさに10人以上の現役世代が、1人の高齢者を支える仕組みとしてスタートし、それなりに日本国民の生活安定化に寄与してきました。しかし高齢化率が30%となれば、すでに2人の現役世代が1人の高齢者を支える構図になっており、これが2070年には1人で1人というところまで行ってしまうとの予想です。これでは制度として完全に成り立たたなくなります。
1人の現役で1人の高齢者を支えるというのを、全体像ではなくもっと身近な例で考えてみると、一組の夫婦がそのどちらかの両親の生活を支えるという構図が見えます。他方の両親はその兄弟姉妹が受け持つとして、このモデルが成り立つには、現役世代は2人兄弟以上でないといけません。しかし現在の出生率は1.20と、もはや圧倒的に一人っ子ばかりです。そして支えられる側も年金だけで生活が送れる金額を受給できておらず、一定の貯蓄や財産があることが前提になっています。さらに、支える側は次世代の子供を育み養うことにも費用を配分しなければならないので、どのように考えても完全に首が回らない状況に陥ります。はっきり言って、制度として破綻をきたしており、当初の世代間扶助の目的はもう果たせていないのです。
今の社会保障制度が当初の目的を果たすべく機能を維持してゆくには、少子化や高齢化と言った人口構成の変化に合わせて、支える側と支えられる側のバランスをその都度調整できる仕組みにするしかありません。そしてその方法は3つほど考えられます。まずは安倍政権時に導入された年金額のスライド制です。つまり支える側と支えられる側のバランスに合わせて、年金の金額を増減させてなんとか収支を合わせる方法です。制度としては100年安心かも知れませんが、今後年金額は減る一方となるのは明らかです。
第2の方法は、社会保障費用を徹底的に抑え込む方法です。社会保険料の収入が伸びないのですから、それに合わせて支出を徹底的に削るしかありません。年金だけでなく、健康保険、介護保険、すべてにおいて費用をさらに切り詰める方法です。特に医療費については50兆円に届こうとしている現在、保険負担率を下げるか、あるいは薬価など保険点数を下げるなど、思い切った改革が必要ですが、ここは医師会や製薬企業などの業界が猛反発することは必至です。
第3の方法は、健康寿命を延ばして、高齢者も活き活きと働きつづけられること、さらに病気の中でも生活習慣に起因する病気は、個人が健康に対する意識、知識、そして責任感を持つことで、まだまだ未然に防げる部分が大きいと考えます。まさに転ばぬ先の杖として、個人個人がスマートな生き方、生活術を身につけることが、個人も家族も、そして社会にも大きなメリットをもたらす方法であることは間違いありません。
私たちは、サステナを通して、この第3の方法で社会保障制度を健全に維持し、すべての国民の健康な生活を守って行きたいと思っています。
今日も一日サステナ飲んで頑張りましょう。
よろしくお願いします。

コメント