NO.196 5月30日【金】=負けず嫌いな大統領=

おはようございます。
大統領就任以来、まだ4カ月余りしか経過していないトランプ氏ですが、世界はすでにトランプ氏の打ち出す数々の不合理な政策、施策によって混乱と混沌の渦に巻き込まれつつあります。トランプ関税によって米国は、世界中に貿易戦争を仕掛け、多くの国はこれを回避するべく譲歩を強いられています。反ユダヤ主義を扇動したとしてハーバード大学から外国人留学生を追い出そうとしたり、国連の機関であるWHOからの脱退を宣言したり、世界の自由主義国の盟主たる米国の、そのリーダーである大統領の言動としては、まったく理解しがたい行為が続いています。予測不能、理解不能なトランプ氏の行動の源には一体どのような信念、あるいは思想があるのか、世界中の専門家が分析していますが、的を得た答えがないように思います。

ドイツの首相を16年の長きにわたって務めてきたメルケル氏は、先ごろ出版されたその回顧録でトランプ大統領を次のように評しています。「あらゆることを不動産事業家の視点から考え、国と国も競争関係にあると考えていた。協力が多くの人に繁栄をもたらすとは信じていなかった」と。つまり、トランプ氏にとって、事業も政治も、あらゆることはすべて競争であり、勝負事なのだと言います。勝つか負けるか、それ以外の結果はないのだと言います。相互の協力によって、互恵関係、ウィン・ウィンの関係を築くという発想がない、あるいは信じていないということなのです。国の元首としてトランプ氏とは、NATOを通じても最も長く交流があったメルケル氏の分析は、非常に説得力があるように思います。

トランプ氏の行動原理、その源泉は勝ちにこだわる「負けず嫌い」なのだと考えると、とても合点が行きますし、多くの行動に説明がつきます。負けず嫌いには、9つの特徴があると言います。①指摘されることが嫌い ②プライドが高い ③言い訳をする ④頑張り屋さん ⑤完璧主義 ⑥承認欲求がとても強い ⑦嫉妬心 ⑧自己中 ⑨コンプレックスがある まさに、トランプ氏の行動・言動にあてはまる項目ばかりに思えます。

記者会見などの発言では、事実でないことを指摘されたりするとムキになって反発しますし、
とにかく言い負けることを極端に嫌がり、分が悪くなるとわざと負けてやるといったことを口にします。常に上目線で話をして、マウントすることが多いのも特徴です。また妥協を知らないので、いつも虚勢を張って生きているように見えます。そして人から「すごい」「さすが」と言われることで満足することが多く、こうした評価をいつも気にしているようです。人のことを考えずに、自分だけ良ければよいというのは、まさにMAGAの精神そのものと言えます。

勝ち負けの世界には、平和はいつまでたっても訪れないと思います。勝負ではなく協調、協力のなかに、初めてウィン・ウィンの互恵関係が生まれるのだと思います。負けず嫌いの大統領には永遠にできないことかもしれません。

今日も一日頑張って行きましょう。
よろしくお願いします。

コメント

  1. 中川原雅夫 より:

    トランプ大統領を選んだのはアメリカの国民の総意に一応なっています。つまり米国民の知識とかレベルの関心ごとに帰結する事になります。大統領が韓国では裁判にかけられ失職して行きましたから韓国は未だ民主主義を保っています。世界中が混沌として来ましたので意識が一挙に世界中に広がりました。良かれ悪しかれ世界中が多くを学ぶきっかけになったのも事実として取り上げなければなりません。プーチンを正しいとするトランプの思考はどう考えても著しく機能不全です。地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から離脱含めSDGsの持続可能性の追求が寸断されています。ウクライナ支援さえ日本の総理は一言も強い言葉で言いません、つまりトランプと余り変わらない傍観者で有り東京ファーストとかジャパンファーストと同じ様になって居るのに気付かないうちに病魔は進行しての日本の国民性に成り下がって居る様な気も致します。人は地球を守れるのでしょうか、其れとも破壊者なのでしょうか。問われています。