NO.82 10月8日【火】=レプリコンワクチン=

おはようございます。

昨日は日中30℃だったのに、今朝の東京は21℃でこれが今日の最高気温で夜は16℃まで下がるとの予報です。たった1日で季節が2カ月も進む急変ぶりで、身体がその変化についてゆけずに体調を崩す人が続出しそうです。温暖化によって平均気温が上がってゆくことは避けられないにしても、こうした気候の激甚化、急激な変動は災害の引き金になることも多く、いつまでも環境破壊をやめない人間に怒れる地球が発している最後の警告なのかもしれません。

さて話は変わりますが、10月から新型コロナワクチンの高齢者向け定期予防接種が始まりましたが、早速物議をかもしているのが、新しいワクチンの安全性についてです。今回新たな選択肢として追加されたのは、従来のmRNA型ワクチンに改良を加えて開発された、自己増殖型mRNAワクチン、通称レプリコンワクチンと呼ばれるもので、世界に先駆けて日本で最初に認可使用が決まった新型ワクチンです。

ファイザーやモデルナといった、これまでのmRNAワクチンが体内でコロナウイルスのスパイク蛋白と呼ばれるパーツを作り出し、免疫システムがこのスパイク蛋白に反応して、コロナウイルスに有効な抗体を作るという流れは全く同じなのですが、この設計図ともいえるmRNA情報にコピー機能を追加したのが、自己増殖型(レプリコン)と呼ばれる所以です。結果として少量のmRNAの接種で有効な抗体を作り出すことができる上に、mRNAが一定の期間体内で増殖を続けるので、ワクチンの効果がより長く維持されるというものです。

この技術は米国のベンチャー企業によって開発されたものですが、いち早く日本の製薬企業(明治ファルマ)が導入し日本での臨床試験を終えて今回世界で初めて認可されたという経緯です。従来型のmRNAワクチンに比べて少量の接種で済むため副反応が少なく、また持続期間も長いとのふれ込みですが、果たしてどの程度の優位性があるのかは、これから実際に使用されてゆく中で検証が必要ですが、次世代型と言われるだけの技術的な根拠はありそうです。

しかしながら、市場の反応は期待に反して非常にヒステリックな反応が目立っています。おそらく自己増殖型というところに、ワクチンアレルギーを持つ一部の団体が過剰に反応したのだと考えられ、かなりデマや不正確な情報がSNSなどで流布されている事態が起きています。これに煽られる形で、一部の飲食店や美容サロン、スポーツジムなどが、レプリコンワクチンの接種を受けた人たちを入店拒否するなど差別的な扱いに発展しています。これを受けて厚労省は今週異例の会見を行い、レプリコンワクチンの安全性と巷に流布している誤った見解に注意を促すなど、事態の収拾に躍起になっています。

果たしてレプリコンワクチンは本当に安全なのか。結論から言えば、従来のmRNAと安全性に関しては同レベルの安全は確保されていると言えます。自己増殖型という新しい部分はレプリカーぜと呼ばれる複製酵素の情報を追加しただけであり、mRNA同様に体内での持続性は限定的です。したがってこれがずっと体内で必要以上にmRNAを作り続けたりすることは考えられません。またこの自己増殖能が原因となって、ワクチンがまるでウイルスのように呼気などを介して他人に伝播するといった事象はあり得ません。

したがって、レプリコンワクチンなるものは、従来のmRNA型ワクチンの改良版ではありますが、安全性は同等レベルであり、より少ない投与量で長く効果が持続するという点が実使用でも検証できれば、副反応の低減にもつながるかもしれない技術です。日本の企業の努力により世界初の承認になりましたが、すでに欧米各国でも承認申請が進められており、順次世界でも利用が進むとみられています。

まあ、選択するのは個人の判断であり、選択の自由は確保されていますので、ワクチンを打つのか、打たないのか、打つならどのワクチンを選ぶのかは、自身で判断することが重要であると思います。もちろん私たちにはサステナという選択肢もあるのですから。

今日も一日サステナ飲んで頑張りましょう。

よろしくお願いします。

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