No.59 8月22日【木】=令和のコメ騒動?=

おはようございます。

近所のスーパーで買い物をしていて、お米の売り場から全く商品が消えてしまっているのを目撃し、いったい何が起きてるのかと驚きましたが、ニュースでも特集されており、一時的な現象なので冷静な行動を促す内容の報道でした。1993年(平成5年)にも平成のコメ騒動と言われる米不足が発生し、市場からお米がなくなる騒ぎがありました。この時の原因は、記録的な冷夏によって新米の収穫が大凶作となり、1年分のお米が不足するという事態に陥りました。緊急的にタイ米などを輸入するなどの対応になりましたが、国産米の奪い合いから価格が高騰し、結局翌年の早場米が収穫される夏になってようやく終息を見るに至ったと言います。

今回の売り場でのお米の品薄は、原因を分析すると平成のコメ騒動とは事情が違うようです。確かに市場に流通しているお米の民間在庫量は、6月の時点で115万トンと報告されており近年では珍しい低水準であるそうです。月間の消費量が30万トンと言いますから、4カ月持たずにゼロになる計算です。いくつかの原因が報告されていますが、一つ目は昨年収穫したコメが猛暑によって思いのほか皮が厚く、精米すると歩留まりが悪くなっているらしく、出荷可能な量が予想より減ってしまったことがあげられています。

二つ目にお米の需要が昨年より大きく伸びていることがあげられ、コロナ明けで消費が増えているそうです。インバウンドが好調で、ホテルや飲食店での需要が昨年比で11万トンほど増えていると言います。海外では高い日本食を旅行中に存分に楽しもうという外国人旅行者が、お米の消費を押し上げているということです。そして三つ目の原因が、今回のスーパーの棚からお米が消えた直接の引き金となった理由として、南海トラフ巨大地震に対する注意報の発令と、度重なる台風接近です。多く消費者が水や非常食などの災害備蓄品を買い増しして備えようと動いたためであると言われています。

今月初めに起きた日向灘地震に次いで、神奈川県西部でも地震が発生し、南海トラフ巨大地震の前兆ではとの心配が多くの人々を心理的な不安に陥れました。これが普段より状況の変化に過敏に反応する精神状態を生んでいたと推測され、一部の人々をお米の買い占めに走らせたのだろうと推測されます。しかしながら、今回のケースでは今年の新米の成長は順調で、9月からの新米の入荷が始まれば在庫の品薄感も一気に解消されると言われています。あと1カ月ほどでこの問題も落ち着くだろうとの観測ですから、慌ててお米を買いあさるのではなく、もうしばらく辛抱すれば平成のコメ騒動のような事態にはならないと考えてよさそうです。私たちの食卓からお米が消えてしまうことにはならないとのことで、とりあえず一安心です。

今日も一日サステナ飲んで頑張りましょう。

よろしくお願いします。

コメント