No.50 8月1日【木】=ミルクの飲みすぎは害?=

おはようございます。

暦は8月となりましたが、体温を超える異常な暑さが連日続いています。西日本から東海、関東と40℃を超える地域もあり、観測史上最高値を日々塗り替える勢いです。東京も昨夜は雷鳴がとどろく集中豪雨に襲われたところが多く、夏の風物詩である夕立とはスケールも雨量も別次元で、恐怖感しかありませんでした。1時間に100ミリを超える大雨が降り注げば、息苦しくなるような圧迫感に恐怖すら感じます。傘は全く役に立ちませんし、中小の河川は確実に氾濫し、道路は冠水状態になります。こうした状況が、全国でほぼ毎日起きているような状況で、日本らしい温暖で四季の変化にとんだ穏やかな気候は、もう過去のものになりつつあることをひしひしと感じます。まさに気候が変動しているのを実感する日々です。

さて、昨日はA2ミルクの可能性についてお話しましたが、そもそも栄養価の高いバランス食品としての牛乳なのですが、摂りすぎを警告する専門家も少なからずおられます。過ぎたるは及ばざるごとしという言葉もあります。彼らが警告するミルク(牛乳)の弊害とは何なのでしょうか。まずは乳製品が近代になってから欧米から持ち込まれた外来食品であるから、穀物や魚介を中心に食生活を続けてきた日本人の消化器官、特に腸には適さないという説です。これは非常に科学的根拠に乏しい感情論のように思います。明治以来日本人の食生活は大きく変わりましたが、しかし元来雑食動物である人間は、自然界にあるさまざまな恵みを食し、そこから栄養を摂取する能力に長けている生物で、それが人類の繁栄に大きく貢献してきたとも言えます。

さらに昨今の研究では、この能力を遺伝的な変化(進化)によらず自在に調節し適応を助けてきたのが腸内細菌叢であることもわかってきています。ダーウィンが唱えた進化論の適者生存の法則では、何千年何万年もかかるところ、腸内細菌が介入することで、世代を経ることなくその個体の一生の間に変化適応が可能となったのです。したがって人種や遺伝的な問題で、乳製品が食として適さないという説は非常に根拠が乏しく、説得力に欠け、実際はすべての人々にぜひ積極的に摂取を薦めるべき食品であると言えます。

しかしミルクにはカゼインという栄養価の高いたんぱく質が豊富に含まれており、これがアレルギーの原因となることがあります。いわゆるミルクアレルギーです。この方々は残念ながら乳製品の摂取は避けなければなりません。しかしその割合は全人口の0.1~0.2%程度と推測され、実態はそれほど多くありません。ただし、ミルクが苦手という人は意外とおられるのも事実で、その大半はミルクを飲むとお腹がゴロゴロする、痛くなる、下痢をするという方々で、これは乳糖不耐症と呼ばれています。

すでに多くの皆さんが経験しておられるように、この乳糖不耐症はアレルギーのようなアナフィラキシー症状を起こすことはなく、時間とともに排便によって症状は解消されるので、あまり心配はないのですが、不快感はなんともしようがありません。ただし、飲み続けることで消化酵素が作られるようにやり、症状が緩和することも多いと言います。これ以外にもまだいくつかミルクの弊害が言われていますので、明日もこの問題もう少し検証してみたいと思います。

今日も一日頑張って行きましょう。

よろしくお願いします。

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