No.39 7月12日【金】=コレステロールは下げるな=

おはようございます。

紅麹サプリによる健康被害の問題が、まだ尾を引いており、メーカーによる回収作業が続いている中で、「コレステロールは下げるな」というセンセーショナルなタイトルの本が発売されましたので、紹介したいと思います。以前にも何度か話題を提供頂いている、精神科医で評論家でもある、和田秀樹先生の新刊です。コレステロールを下げるとこんなに危ない!という副題には、死にやすい、がんになりやすい、低栄養で飢餓状態にんる・・・とショッキングな言葉が並んでいます。紅麹コレステヘルプが引き起こした事件の教訓として、コレステロール値は高めのほうが、元気で長生きする可能性が高いと主張されています。

健康診断などで、コレステロール値を下げるよう医師に指導されるという経験をしている人は非常に多いと思います。万病につながる肥満の指標の一つでもあり、特に悪玉コレステロールの値が高いと動脈硬化を起こしやすく、心臓病や脳卒中のリスクが高くなると言われています。しかしながら、和田先生によれば、食事中のコレステロールの上限値については、専門家の間でもまだ決着がついていないと言います。現に厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」では、食事中のコレステロールについて上限値を設けていないそうです。

和田先生は、高齢者医療の現場に長年携わり、元気な人と元気がない人の差をつぶさに見てこられたと言います。元気な人は、80歳を過ぎてもバリバリと働いたり、趣味や日々の生活を楽しんだりしています。「あれをしたい、これもしたい」と前を向いて、活力にあふれる方たちを、先生は高齢者ではなく、あえて幸齢者と呼んでいます。一方、元気がない人は、あちこちの不調を訴え、家と病院を行ったり来たりして、「あれが出来なくなった、これもダメになった」と、後ろ向きが目立つと言います。

この差は、どこから来るのでしょうか。精神科の医師としては「心構えの違いだ」と断言しそうですが、和田先生はそれだけではないと言います。先生は、「肉の摂取量の違い」が大きな要因になっていると指摘します。厚生労働省の調査によれば、70歳以上の5人に1人はたんぱく質不足だそうですが、実態はそれ以上の半数がたんぱく質不足だと先生はいいます。

さらに、日本人とハワイの日系人の栄養比較データを示し、ハワイの人のほうが脂肪の摂取量も動物性たんぱく質の摂取量も多いのに、日本人より長生きしているという結果が出たのです。多くの医師が「脂肪は減らしましょう。お肉よりお魚がいいです。余計な脂肪は食べないように」と指導しますが、これがコレステロール害悪説の弊害であるといいます。

肉や脂肪の多い食事をコレステロールが多いからと避ける習慣がついてしまっていると指摘しています。心のどこかで、何となく本当に食べていいのかなと、罪悪感のようなものを抱いてしまっているのかも知れません。しかし近年の研究ではコレステロールが動脈硬化を起こすという説そのものが世界的に見直されているそうです。1890年当時の食肉消費量の調査データでは、日本人は1日たった8グラムしか肉を食べていませんでしたが、オーストラリアでは306bグラムと40倍もの差があったそうです。しかし当時オーストラリアは世界で初めて平均寿命が50歳を超えた国で、日本はその時30歳でした。その後も肉の消費量の多い国から寿命が延びていった歴史があり、日本が50歳を超えたのは1947年ですから、世界から半世紀以上遅れたといえます。

コレステロールを気にするあまり、肉食を避け、結果的にたんぱく質不足になったのではまさに本末転倒です。幸齢者になるためにも、私たちはもっと肉を食べ、たんぱく質を摂取すべきと言うのが和田先生の主張です。因みにサステナ22gには、たんぱく質が9gも含まれており、たんぱく質を多くとりたい方にも非常に効率的な食品といえます。

今日も一日頑張って行きましょう。

よろしくお願いします。

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