No.38 7月11日【木】=この夏、異常な暑さに対策は?=

おはようございます。

まだ梅雨が明けきらないうちから、35度を超える猛暑日が連続していますが、この暑さの原因は何なのか?気候変動による異常気象だとすれば、今後も継続的に起こるのか?その原因に挙げられているのが、偏西風のスーパー大蛇行であると昨日お話しました。温暖化によって北極の気温が上昇し、赤道との気温差が縮まることで、偏西風の勢いがゆっくりとなり、大きく蛇行するという現象が起きています。その結果日本付近では、偏西風が北に大きく迂回することになり、南からの暖気が入りやすく気温が上昇していると言います。そしてその影響もあり、日本付近を流れる暖かい海流、黒潮もやはり大きく蛇行しながら、東北や北海道まで北上しているそうです。これが日本列島に異常ともいえる猛暑をもたらしている原因なのです。

そしてこの異常な暑さに加えて、今年はラニーニャという太平洋赤道域から南米沿岸にかけて海面水温が低くなる現象が起こると予想されています。このラニーニャの年は、日本は猛暑になりやすいということがわかっており、今年は昨年よりさらに暑くなるということです。この異常な暑さが私たちの生活に、そして健康に好ましからぬ大きな影響をもたらすことは明らかで、今からしっかりと備えることが大切になります。

黒潮が大蛇行しながら、北海道まで北上しているため、日本近海の海水温が異常に上昇しています。その結果獲れる魚も変わってきていると言います。昨年もそうでしたが、北海道や岩手県、宮城県などの海が黒潮に入れ替わってしまい、サンマが記録的な不漁になっています。価格が高騰し、もう庶民の魚ではなく、高級魚になってしまいました。また、猛暑によって暑さに弱いとされるコシヒカリも品質が低下し、新潟などの米どころは大打撃を受けています。野菜も同じですので、品質の低下と不作による価格相場の高騰が懸念されます。私たちの食卓にも大きな影響が出てきています。

さらに、仕事にも影響が出そうです。35℃以上の猛暑日には、会社も学校も休みにした方がいいと専門家は警告します。特に屋外で仕事をされる人々は命に関わる事態です。熱中症で救急搬送されたり、命を落とす人が明らかに増えています。熱中症特別警戒アラートというのが今年から新設され、発令時には暑さをしのぐための「クーリングシェルター」を市町村が指定できる法律が施行されています。具体的にはエアコンが効いている市役所や図書館などの公共施設のほかに、ショッピングセンターや薬局などがアラート発令時に一般開放されるとのことです。

コロナ禍による国内の死者数は、累計で7万5千人にのぼるそうですが、熱中症に加えて、異常な猛暑による豪雨や水害まで合わせると、一気に命を落とす人々の数がこれを超える可能性も危惧されています。そしてこの暑さは、たまたま今年だけの現象では終わりません。異常気象そのものが当たり前の状況、ニューノーマルになると考えなければなりません。

私たちは、この変化に対応して自身の生活と命を守るためには、起こりうる事態をきちんと把握して、必要な対策を事前に準備できるように、生活の様式、ライフスタイルを変えてゆくしかないと思います。中東や熱帯地域に住む人々の生活様式を取り入れたり、その対処法を学ぶことも大事ですし、高齢者などはより過ごしやすい地域に移住を考えることも選択肢かもしれません。

並行して、環境変化に耐えられる体力作りも大切になります。その意味で免疫力の向上は、まさに生物としての恒常性維持機能、つまり環境適応力の向上にもつながると考えられ、「サステナ」が果たす役割は大きいと言えます。これが野本教授の説く、生体防御論、そして生活環境科学の考え方でもあります。

今日も一日サステナ飲んで頑張りましょう。

よろしくお願いします。

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